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北海道新幹線新幹線の開業から一夜明けた、3月27日、新聞各紙では当然のように北の大地を走るH5系が堂々の1面トップを飾っています。

もちろん、北陸新幹線のおひざ元、ここ富山の地元紙も、この日ばかりは北海道新幹線一色。

まずは、地元シェアNo1の北日本新聞はこのような感じに。

大きく掲載されたH5系の写真の下には、JR西日本の「勢い持続に自信」の見出しが。
実際に、前回エントリーで「北海道新幹線の大きなライバル」と書いた立山黒部アルペンルートも予約が好調な模様です。

こちら、高岡・南砺地域で高い購読率を誇る富山新聞。


そして、社会面にもぶち抜きで北海道新幹線!?と思いきや、左側は北陸新幹線の富山駅のもの。


北海道新幹線の開業日の3月26日は、北陸新幹線の東京からの指定席が13本が満席に。「北のライバル」の登場による影響は目立たなかったということです。

インタビューでは、「時間的に北海道よりも近い。」という意見もありましたが、印象に残ったのは「北海道はもう何度行っているから、富山に来た。」というコメント。

確かに、東京から千歳って相当飛行機が飛んでいますしね。逆に、東京の人から見て富山は今まで北海道よりも遠い場所だったということになります。

さらに、「富山、金沢、高山といろんな場所を短時間で行けるのも魅力。」というコメントも。これ、まさに周遊観光のことで、北陸全体(+飛騨・上越)で推し進めて行くべき作戦ですよね。

北海道新幹線の開業によって、逆に富山、そして北陸がとるべき戦略が明らかになったような気がします。

さて、そんな北海道新幹線の新函館北斗駅、初めて降り立った富山人は誰かご存知ですか?

実は、彼なんです。
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出典http://rocketnews24.com/2016/03/26/728138/

函館北斗だから、北斗の拳、これ、実はmade in 高岡なんです。

なんだかんだで、北海道と縁があるな我が富山。

3月26日北海道新幹線の開業日、富山的には、北陸新幹線とあいの風と地鉄のダイヤ改正日、富山県内は太陽は出ているけどひんやりした空気、昔、晴天の1月1日に、国立競技場で天皇杯を見たときの体感に似ているような。

遠い北海道に行けるほどの余裕があるわけでもなく、はたまた近所に外出するほど暖かい気候ではないこの日、とやどこ管理人は自宅でテレビを見ながら、北海道新幹線に想いを馳せることにしました。

イチ富山ケンミンが、自宅警備しながら感じた北海道新幹線。

朝、地元の日本テレビ系列にチャンネルを合わせると、そこには辛坊アナの顔が。

昨年も、この「ウェークアップ」では、北陸新幹線の開業を特集していて、かがやきの一番列車の追跡をしていました。

一年後の今日は北海道新幹線の特集をやっていたわけですが、まず驚いたのは中継で映った新函館北斗駅のホームの風景。
 (c)ytv

もちろん、一番列車が発車した後ということもありますが、あまりにも閑散としすぎたホームではあります。
開業時は、あの「新高岡駅」ですら、これだけのホームの賑わい。もちろん、主役のEW7系はホームにいない状態です。



方や起点駅、方や途中駅、よく北海道新幹線は予約率が低いと言われますが、そもそもこのホームの野次馬の少なさからして、もしかしたら函館のみなさん自身がそんなに北海道新幹線に興味がないのかもしれません。

若しくは、富山ケンミンが北陸新幹線に対して熱すぎるだけなのかもしれませんが、いや、建設運動で東京まで駅伝をやった飯山や、利用率が異様に高い上越妙高駅がある新潟県上越地区だって十分に熱い。なんだかんだで、北陸新幹線のすべての沿線自治体で、ある種ファナティックなほどの熱さを保っている事実があります。

北陸新幹線と北海道新幹線の、この草の根レベルでの温度差は何なのか。

と、難しいことを考えるのはやめて、「海鮮丼の特集はやく!」と思っていたら、

コメンテーターの元某政令指定都市首長だった方が、したり顔で「並行在来線の赤字が大問題だ!」と。

曰く、石川は10億円、富山は65億円の基金を積み立てている。ご丁寧に数字まで出してのドヤ顔。

おーっと、元首長さんの地元の地下鉄だってうん十年間も赤字垂れ流しだったことは触れないことにして、富山の65億円は、すべて県内で調達したもので、ブルーラインみたいにお国から借金はしてませんぜ、元首長さーん。そこまでおっしゃるなら、今度はあいの風にも自腹でご乗車いただきたいですね。

お勉強は出来るけどセンスはない松下政経塾出身者典型の振る舞いに辟易しつつ、ウェークアップは終了。

さて、次はNHKあたりの「北海道新幹線特集」でも見ようかと3チャンネルに合わせると、そこには高校球児の姿が? 「ん?、もしかして、NHKやらないの、北海道新幹線、」

センバツの時期に重なってしまったタイミングの悪さもありますが、通常NHKって新幹線に限らずロケットの打ち上げの時とか、そういう「初めて系」の時は特番組むのに。

だって、青函トンネル開通の時は、特番放送したのは元より、青函トンネルを走る特急の中から生中継とかすごい事にやっていたのに、北海道新幹線の時は高校野球なんだぁー。


テレビは、お昼のNHKニュースまで北海道新幹線を扱うことはなさそうなので、ラジオを聞いてみる事に。

まずは、ニッポン放送の和田アキコさんの番組。去年、北陸新幹線開業時は「北陸新幹線のCMって多すぎるよ!」とオープニングから先制パンチをくらいました。http://toyadoco.blog.jp/archives/1022531596.html

しかし、今日の話題のトップは高橋巨人。和田アキコさん自身もメールでリスナーに知らされて、「ああ、そうだ、今日開業日だ!」と、初めて気づいた様子。

うーん、気をとり直して、NHKのお昼のニュースを見る。
(c)NHK

そうそう、こういうノリの特集で北海道新幹線を見たいワケだな。

(c) NHK

オープニングは、とやどこ管理人も大好きな構内の電光掲示板から。函館で見る「東京」の文字に旅情を感じられずにはいられません。

(c)NHK

こちらは、駅構内の様子。閑散とは言いませんが、開業日ならもう少し活気が欲しいところですね~、

ちなみに、開業日翌日の新高岡駅は、立錐の余地もない状況でした。

と、ここまで読んでいて、いわゆる「盛り上がらない北海道新幹線」は本当なのかなとも思ったりしましたが、この後のニュースで北海道新幹線の様子を見るにつけ、北の大地に想いを馳せずにはいられませんでした。

やはり、「旅情」という部分において北海道新幹線は北陸新幹線はもとより、他の新幹線と比べても比類なき魅力を持っています。

ニュースの中で、青函トンネルを北海道新幹線で駆け抜けた乗客の方がインタビューで「このトンネルに関わった方々の事を思うと感無量だった。」と。他にも、青函トンネルに入る時と、出る時に車内から拍手が起きて、思わずこちらも泣いてしまったというコメントも。

同じ新幹線のトンネルでも「飯山トンネル」だとこうはいきません。「携帯電話の電波が通じない。」っていう苦言は来るかもしれませんが。

最早、当初は「無謀」と言われた青函トンネルの難工事の歴史そのものが人々にとっての伝説であり「ロマン」なのであります。

よく、北海道新幹線のウィークポイントを4時間の壁を超えられなかったと指摘する人がいますが、「ロマン」を前にしたら人間は、その前に立ちはだかる難行は苦にもなりません。

また、北海道新幹線の運賃の割高感を指摘する方もいますが、人間は「無謀」と感じてしまうものには、無条件で財布を開いてしまうものです。

灯台元暗し、我が富山にも「無謀」と「ロマン」を感じさせるものがありました、黒部ダムと黒部峡谷鉄道がそれで、みなさん快適な北陸新幹線を降りてからは嬉々として、あのお世辞にも乗り心地が良いとも言えないトロッコ列車や立山ケーブルカーにお乗りです。

そのみなさんは、誰一人としてトロッコ列車のスピードが遅いとか、黒部ダムまでの料金が高いなどとは言われません。

そう考えると、伝説の青函トンネルをくぐった後、北の大地へとそのまま辿りつけてしまう北海道新幹線そのものが「ロマン」であり、これは北陸新幹線ではなく立山黒部アルペンルートの大きなライバルになるわけです。

ちなみに、東京駅から新函館北斗駅ではなく、本家「函館駅」までは現実的に5時間弱の時間がかかりますが、これは同じく東京駅からアルペンルートの「雪の大谷」の場所までとだいたい同じくらいであり、トロッコ列車の終着の欅平や黒部ダムよりは短いくらいです。

まさに、このゴールデンウィークはH5系がEW7系ではなく、トロッコ列車の大きなライバルになるわけです。電源コンセントもなければ、ウォシュレットどころかトイレもないトロッコ列車は圧倒的に不利になりますが、ここは同じ「観光鉄道」として半世紀ほど先輩のトロッコ列車に意地を見せてもらいたいですね。


※首都圏某駅にて。旅行パンフレットのトップは、既に函館に取って代わられています。

あ、そんな「ロマン」なんぞを理解するセンスがない元首長さんは地元の地下鉄にでも乗って、累積赤字の解消にご貢献を!

(追加談)
青函トンネル開通時のNHK特番を、改めてyoutubeで見返してみました。

この日は、朝8時からの特番だったんですね。トンネルを走る一番列車からの生中継というのもすごいですが、運転席からのオンボードカメラもあったんですね。

放送技術のことはよくわかりませんが、30年前にこれだけのことができたなら、北海道新幹線でも車内からの生中継やって欲しかったような。

何よりも、当時はバブルの真っ只中、H5系より遥かにスペックが劣る特急車両の中からは、明らかに今以上に高揚している乗客の皆さんの熱気、期待感が画面越しに伝わってきます。

まさか、28年後の新幹線の開業が、「はつかり」が青函トンネルを渡った時よりもひっそりとした雰囲気になるとは、この時の乗客の皆さんは想像だにしなかったことでしょう。

最新鋭の北海道新幹線にしても、「ロマン」という点では、初めて海峡を渡る特急列車には叶わなかったということでしょうか。



日本人の成績が少しばかりトホホな結果に終わった東京マラソン2016が開催された1週間前、我が富山でも「富山マラソン2016」の開催要項が発表。


http://www.toyamamarathon.com

今年は10月30日(日)に開催。受付は先行が4月9日より、一般は4月23日からとなっています。


翌日の地元紙、北日本新聞はこれを1面に掲載。「富山マラソン」が全県的になイベントなっていことがうかがえましたが、

同じ日、県内2位のシェアを占める読売新聞は、全く「富山マラソン」には触れず、代わりに


http://www.kurobe-taikyo.jp/road/top2.html
「カーター記念 黒部名水マラソン」の紙面広告を大きく掲載。

「カーターって?」と思われたSNS世代の方もいるかもしれませんが、第39代米国大統領ジミー・カーター氏の事です。

歴代の大統領の中では、1期しか務めていないこと、さらには後任のレーガンが映画俳優出身で、スターウォーズ計画やレーガノミクスなど派手な政策を次々とぶちあげたこともあって、かなり印象が薄い方ではあるのですが、このカーター氏がYKKの招待により黒部市に来たことを記念して84年に第一回大会が開催されています。

大会当日、スターターを務めたカーター氏は、すぐさま自らも市民ランナーに混じってコースを走りだすという大サービスぶりでした。
(余談ですが、地元での大統領夫妻の記者会見時、記者が軽い気持ちで「奥様が人生で最も悲しかったことは?」と質問したところロザリン夫人は「夫が大統領選で敗れたこと。」と神妙な面持ち答え、会場が凍り付いたとのこと。)

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コースは、黒部扇状地を1周する経路となっています。

本来なら、任期の最終章を走っているであろう1984年の5月に、コースを走りながら目に入る黒部扇状地の景色は氏にどのように映ったのでしょうか?

おっと、閑話休題。



黒部が名水で勝負するなら、こっちは清流だとばかりに、地味ながらも県内に一定の購読者がいる富山新聞は、同じ日にこれまた「富山マラソン」には全くふれず、


紙面の下段をすべて使って、「とやま清流マラソン」の広告を掲載。


コースは、黒部の黒部川に対抗して、神通川を周遊する経路となっています。

これらの両マラソン、「名水」が5月29日(日)、「清流」が5月15日(日)と完全に対抗モード。昨年度は、1週間違いで、参加者は「名水」の方が多かったとか。

参加費は、「名水」が7,000円で、「清流」が5,000円と、少しばかり神通川の方がお安くなります。

ただし、2000円高い分、「名水」のエイドの充実ぶりは目を見張るものがあり
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今や、富山のマラソン大会や自転車レースの定番エイドメニューとなったますずしに加え「黒部名水ポーク」や「ズワイガニ」の鍋も登場。

しかし、昨年度は気温が高いなか開催されたので、一番おいしかったものに「給水所の水」をあげる人が多数。そこらへんは、名水の里黒部の面目躍如です。

充実しているのはエイドだけではなく、ゲストの内容も豪華。昨年は招待選手にあの「川内 優輝」氏と「野尻あずさ」氏、スターターがQちゃんこと高橋尚子氏と、完全に「富山マラソン」を凌駕しています。

ゲストだけでなく、ランネットによる総合評価でも7000人以上規模のマラソンで堂々の9位にランクイン、だってあの東京マラソンが「7位」なんですから、これかなりすごいですね。

そんな「富山マラソン」を凌駕する「名水」に負けじと、県都で行われる「清流」にも健闘していただきたいものです。(「名水」は2月29日でエントリー締切済みですが、「清流」は4月15日まで受け付け中。)

「名水」vs「清流」、「読売新聞」vs「富山新聞」、「YKK」vs「県都」の熱い「富山」マラソン春の陣は、今年5月。

関連エントリー


前回エントリー

前回のエントリーで紹介した、北陸新幹線の新たなる刺客として登場した成田LCCターミナル。今回は実際にそんなLCCに乗ってみて、LCCがどれほど北陸新幹線の脅威になるかを実際に体験し、なおかつ、沖縄と富山にあるものを徹底的に意味もなく比較してみました。

今回搭乗したのは、成田空港を10:00に出発するバニラエアの805便。価格は5000円程度。成田までのバス代を入れても6000円なので、費用対距離を考えると富山行きの北陸新幹線は勝負になりません。チケットもネット上からプリントアウトをそのまま使えるので本当に便利。

新幹線のチケットもそうなればいいのですが、自動改札を考慮すると、発券が手間だと考える人はモバイルSuicaにしろということなのでしょう。

10:00に出発する便なのに、搭乗が始まったのは9:56、

後ろの長い行列を見ても、とても4分間で乗り切れる人の数ではありません。定時性という部分では圧倒的に鉄道優位なのは変わりません。

成田LCCターミナルではボーディングブリッジではなく、駐機場にある幌がついた通路を渡り飛行機まで移動します。向こうに見えるのがエアバスのA320。

機内の様子です。
E7系の車内と比較しても、飛行機というのは開放感がないのがわかります。

特にシートピッチについては厳しいものがあり、大柄な体型の方なら飛行中ずっと足が全席に触れたままの状態を強いられます。
そう考えるとE7系の足下は、普通席であっても相当余裕があります。居住性では、E7系はA320を圧倒していますが、これはLCCではないANAの富山便にもあてはまることなので、やはり今後の富山便の行方が心配です。

窓側席だとさらなる圧迫感が。

意外ですが、座席テーブルはなかなかの広さでした。機内食等の供給を考慮してのことでしょう。初期の上越新幹線の車両(200系)の普通席のテーブルは本当に小さかったの思い出しました。

窓からの風景ですが、見事なまでに翼が視界を遮ってくれます。
例え防音壁があっても北陸新幹線からの眺めは最高です!

車窓も楽しめないので、ipadで沖縄特集を見ながらコーヒーを楽しみます。しかし、このコーヒーがインスタントそのもの。そう考えると、供用スペースの関係だとは思いますが、新幹線のコーヒーって美味しいですよね。

今度はトイレ対決、
E7系のトイレタリースペースは、他の鉄道車両よりも広めとってあるために、A320とは比較になりません。

よって、手洗い場の広さにも大きな差が。
こっちの、エアータオルまで内蔵したE7系の洗面台は鉄道車両としての範囲を超えています。

ここまで書いてふと感じたのですが、圧倒的なE7系のアメニティー度の高さ、完全に東西JRは鉄道が優位性を最大限活かせる車両を作り上げて各社の航空便を潰しにかかっているような感じがします。LCCどころか、富山へ向かうANA便ですらこのアメニティー度には敵いません。

そうこうしているうちに那覇空港に到着しましたが、到着してもすぐに降りられないのが飛行機のさらなる弱点。
上越妙高駅到着時の通路の混雑など可愛いものです。

しかし、タラップを降りて目に入るこの光景は、大きな高揚を感じさせてくれます。

LCCと新幹線、快適性は圧倒的に新幹線で、LCCに乗っている時間は完全な苦行をこなしている感じでした。ただし、そんな苦行の先にあるのが札幌や沖縄というネイティブな日本とは少しだけ違う日常では感じられない高揚を味わえる浄土だと考えると、LCCでの移動は苦行を伴った宗教であるとも言えます。ターミナルでの煩雑な保安手続きをも儀式として含んだ宗教なのです。

実際に飛行機を降りてからすぐに道端のハイビスカスを見ただけで、LCCの苦行が帳消しになってしまいました。

そんな那覇空港で、今度は二次交通を比較してみます。目的地は両県に共通してある駅名である、県庁前駅。空港横にあるゆいモノレールを目指します。

しかし、道路を一本以上挟んだ場所にあるので、移動は階段の上り下りを含めて大変です。
やはり二次交通のアクセスは駅シタ乗り入れのセントラムの圧勝です。

こちらは、ゆいレールの料金表。距離制となっており、県庁前駅までは260円。

ホームにはゆいモノレールの車両がやってきました。
車両のデザインの比較は、完全な主観の問題ですね。

こちらは、ゆいモノレールの全面展望です。向こうに青い沖縄の海が見えます。さすが、モノレールだけあって、展望の面ではセントラムに勝ち目なしです。

そうこうしているうちに、県庁前駅に到着。
県庁前という割にのんびりしているセントラムの県庁前駅とは異なり、
ゆいレールの県庁前駅には、新聞社や銀行の本店があります。

向こうに見える巨大なビルが沖縄県庁です。写真はありませんが、年季物の富山県庁とは雲泥の差です。新幹線建設でお金を使い果たした富山県庁の新設はそれこそ50年後とかかもしれません。

どうせなら、もう一つ対決を、名付けて沖縄、富山そば対決!
沖縄の代表はもちろん沖縄そば。
富山の代表は、富山駅のソウルフード、立山そば。

これが、沖縄そば。お隣は、沖縄のかやくご飯ジューシー。カツオのうすだしスープで、三枚肉を乗せて頂きます。
こちらが、立山そば。関西風のうどん出汁で、多少コシに欠ける袋麺の蕎麦を食べる感じです。

しかし、この対決、片や専門店、片や駅そばなので比較に無理がありましたが、両方とも本当に美味しかったです。

最後に橋対決です。

こちら那覇市の泊港にかかる泊大橋、

こちらが、富山新港にかかる新湊大橋。

ぱっと見、長さは新湊大橋の圧勝かと思いましたが、新湊大橋は600mなのに対して泊大橋は1118m。県庁前駅の賑わいに引き続いて、富山の完敗でした。

沖縄と富山を意味もなく、強引に比較した単なる旅行記ともなりそうな今回のエントリーでしたが、比較していくうちに富山にも沖縄に負けないくらいの魅力があると再確認させられました。

北陸新幹線で行く富山と、LCCで行く沖縄、どちらも楽しい旅であることに間違いはありません。











今年、交通旅行業界で話題を独占するはずだった北陸新幹線。しかし、3.14から遅れること3週間、その話題を一気に持ち去る刺客が登場します。

それこそが、成田空港LCCターミナル、話題のLCCとの相乗効果もあって開業日の4.8はその話題で持ちきりでした。(写真はDIME5月号小学館より)

雑誌まで巻頭特集を組んでました。(写真はDIME5月号小学館より)

北海道新幹線開業までの一年間、北陸新幹線の名を全国に轟かせようとしていた時に、とんでもない強力な刺客が登場してしまいました。

そこで、とやどこでは敵情視察も兼ねて実際に成田空港LCCターミナルに実際に行ってみました。

LCCターミナルへは、東京駅からこの「アクセス成田」に乗って行きます。料金はたったの1000円。LCCの料金を加算しても、かがやきの富山へのネット予約での料金よりも安く沖縄や北海道に行けてしまいます。

バスは迷路のような首都高を抜けて成田空港を目指します。所要時間は1時間。しかし、これが高速道路なら、富山のスーパー農道は超高速道路になってしまいます。

途中、あの有名なナントカツリーを横目に。

出発から50分後、今年4月に廃止されたばかりの検問所(身分証明書を乗客全員が提示させられていました!)の前にTerminal3の文字が。すわ到着かと思いましたが、バスは建物の前をそのまま通過、

いわゆる普通の飛行機会社が発着する、第1,2ターミナルから順次停車していきます。写真は、歌にも出てくる北ウィング。

出発から10分後LCCターミナル前のバスロータリーに到着。鉄骨剥き出しの屋根の造りがLCC感を醸し出しています。しかし、開業後も工事用の金網がそのまま置かれている下記の某駅前よりはよほどセンスがあります。成田空港は今や民間会社が運営しています。限られた時間と予算で最良の結果を出すセンスは地方自治体よりも東京の民間会社に軍配が上がりますね。

この鉄骨の手すりがついた階段を登り横断橋を渡って建物に向かいます。

階段を登りきると、そこには陸上のトラックのようなものが。実はこれ、案内板設置費用を抑えるための苦肉の策。成田のLCCターミナルでは、方向案内を出来るだけこの床面の案内表記で行うよう工夫がされています。

途中、第2ターミナルからの通路が合流。

こちらはおなじみの、日本製炊飯器をお買い上げの中国からの方。

こちらがTerminal 3の入り口。センスがcoolですね。

入り口前の警備は厳重です。

鉄骨剥き出しの天井には一枚も案内板がありません。床のトラック上の案内もイラストのみです。

トラック横にはATM2台と両替所がデーンと構えており、否が応でも目に入ります。
ショッピングモールの奥に小さくATMと表示されている、新幹線が延伸した某駅よりもよほど分かりやすいです。


お店で一番最初に目に入るのはローソン。

大型書店も完備、機内用に雑誌も購入可能です。

まるごと鞄屋さんもあります。

中には、こんなお店も。ここまで来ると、空港じゃなくてショッピングモールです。

こちらはフードコート。フレームには全体の半分程度しか収まりませんでした。それほどひろい。

お手頃なうどんから、多少高めの寿司まであります。

館内には多くのソファー型の椅子を設置。仮眠を取れるように配慮してあります。壁一面を使った、案内表記もとてもわかりやすい配慮です。

こんなものまであります。

こちらは手荷物検査場です。

手荷物検査を抜けると、工場の廊下のような通路を移動します。

途中、宇宙船に乗り込むようなイメージのエスカレーターに遭遇、壁のデザインがcoolです。

最後に宇宙船のようなドアを開くと、そこには、明るい搭乗口ロビーが広がっていました。

本当に広いロビーです。ソファー型のベンチも本当に多く設置されています。

今回、成田LCCターミナルを利用して感じた事は、すべての面において快適だったということです。ATMはすぐに見つかり、行き先に迷うこともなく、疲れたらあちらこちらにあるソファーに座ればいい。さらに、書店をふくめた専門店がいくつもあり、出発前にまるでショッピングモールいるかのような買い物を楽しむことも出来ます。成田空港を運営する会社では、このショッピングモールの部分はかなり意識していて、空港というより商業施設としての機能を充実させること目指しています。いずれも、北陸新幹線の富山駅でストレスに感じていた部分を、このターミナルで感じることはありません。

さらに、極め付けは、ここからLCCに乗ってしまえば、ここまでの交通費を合算しても、東京駅から北陸新幹線で富山へ向かう金額とほぼ同一のコストで北海道や沖縄という観光地のキラーコンテンツにアクセス出来てしまうということです。

そういう意味では、本当に成田LCCターミナルというのは、北陸新幹線と富山を脅かす最大の刺客であるとも言えます。

所要時間では圧倒的に有利ですが、コスト面で北海道、沖縄に並ばれてしまった、北陸新幹線と富山、次回のエントリーでは実際に沖縄までLCCで出向き、E7系vsエアバス、富山vs沖縄を徹底的に比較したいと思います。

関連エントリー
北陸新幹線 富山駅の注意ポイント。















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