2016 おわら風の盆 JR高山線 整理券情報
 
今年もついにやって来ました、JR高山線が朝の埼京線状態になる日、八尾諏訪町の夜がサッカー日本代表戦後の渋谷センター街モードになる日、おわら風の盆。

開戦前夜、新装なったあいの風とやま鉄道各駅では下記のポスターを掲げ、大挙しておしかける乗客に牽制をしかけています!

富山駅だけでなく、高岡駅の液晶ディスプレーにも同じものが。


ディスプレーどころか、発車案内板でも整理券アピール。


んじゃー、整理券って何時から配るのよ??と、疑問をお持ちの、県外の北は仙台から南は長崎までのとやどこファン(2015年度とやどこ調べ)のために、JR富山駅に凸を試みました。


ぼんぼりで雰囲気を盛り上げる富山駅コンコース。

北陸新幹線を降りたお客様を煽りまくります。

そんな中、整理券配布場所を発見!!!

場所は、あいの風の改札を出て、斜め左方向。逆に、新幹線改札からは向かって右方向です。新幹線改札からは死角になっています。しっかりしてくれよー、富山駅!



そして、肝心な整理券配布時刻は以下の通りです。

特に17時、18時台発の整理券は争奪戦が予想されますね。そして、整理券が手に入らなければ、

無情にも、キハを見送ることになります。

とやどこ管理人も、この整理券争奪戦に参戦して、無謀にもおわら観光に行こうと決心。
(ただし、雨天中止)
2015年9月1日の夜の八尾の町の天気はこのような模様。(出典 ウェザーニュズ)

9月1日の夜はどうなるか、まさにアメージング!

明けて、9月1日、

14:30 富山市内薄く日差しが出ています。なんとか、天気持たないかな??

17:00 地元テレビ局の夕方ニュースで中継が始まりました。

    (c) TOYAMA TELEVISION BROADCASTING Co.,ltd.

フジ系のBBTでは定番の諏訪町から。

 
北陸新幹線で富山と長野が完全な日帰り圏となったと実感できます。

 そこまで言っていただけるとは!

  (C)KNB 

地元民放の雄、KNBでは衣装が華やかな東町から中継。カメラも複数台で、お金かかってました。

17:30 まさかの富山市内雨! うーん

18:15
 と、KNBの夕方のニュース、東町は大雨です。

18:20
東京五輪のエンブレム問題で10分遅れでスタートした、NHK富山のローカルニュース、JR越中八尾駅最寄の福島から中継も雨。

20:00 意を決して出陣!
富山駅着。まさかの、整理券フリーです。雨で人出が少なかったのでしょうか。これは期待が持てます。

整理券配布所も店仕舞い。

ガイドブック販売所も手持ち無沙汰。

一足先に富山駅に戻る人もちらほら。

今日は、富山で開催予定だった巨人ーヤクルト戦も中止。

それでも、ホームには警察、あいの風スタッフがいっぱい。

そうこうしているうちに、快速八尾行き来ました! 八尾行きの鈍行が4両編成であるこの違和感。

車内は貸切。車内アナウンスの「八尾までドアは開きません。」にワクワクします。

ドアは開かなくとも、高山線は単線なので、富山へ向かうお折り返しの臨時列車と交換のため各駅に止まります。しかし、この時間に越中八尾駅に向かっている違和感。

20:37 八尾着。小雨模様です。

21:00 天満町の街流しは、雨のため公民館内での実施となりました。

しかし、入りきれない人たちも公民館の周りを囲みます。

21:30 今や諏訪町とならぶツートップ、鏡町会場に移動。開演が遅れています。

 お約束、地元テレビ局のインタビューも。大阪からの女性グループ。

21:50 踊り手さん登場!

ツーフレーズほど地謡が続いた間奏のあと、まずは男踊りからはじまりました。

その後、間奏を挿んで、女踊りに。

別の浴衣の女踊りも登場。

最後のこのシーンでは、会場から拍手の嵐が。

22:20 今度は、いきなりThis is 風の盆である、諏訪町に突撃します。開演予定は22:30。おたや階段は観客で人が通れないのでガイドブックの地図をたよりに、裏道を猛ダッシュで諏訪町へ。

今回、公式ガイドブックをipadにダウンロードして持ち歩きましたが、本当に助かりました。
(Googlemapではトイレや案内所のような目印になるものがわからないので。)

ダウンロードはこちらから
越中八尾観光協会

美しい鏡町の石畳の街並みを堪能、、する間も無く、いざ諏訪町へ。

そして、ついに到着、坂と石畳の街、諏訪町。カメラの性能が美しい夜景に追いついていけません。
そして、全く人がいない雰囲気ですが、公民館から諏訪町支部の皆さんが出てくると、

周りはあっという間に人だかりに。ここ諏訪町はおわら風の盆の中でも一番人気なので、警備は厳重で、特にフラッシュ撮影については何度も注意がありました。

22:30 諏訪町輪踊りスタート。ここ諏訪町の地謡の方の声質が素晴らしい! 本当に聴いてよかったと思えるおわら。歌詞も諏訪町独自のフレーズ。例えば、「越中で立山♪加賀では白山♪」の下りは、「山形花笠、佐渡ではおけさ、八尾のおわら三国一だよ」とアレンジしてあります。諏訪町に限らず、各町オリジナルのおわらを愉しめるのも、風の盆の魅力ですね。

 この雰囲気、たまりません。

輪踊りなので、一般の方も参加できます。もちろん、諏訪町の輪踊りに参加されていた方は、皆さん腕に覚えのある方ばかり。


23:35 先ほどの天満町でこの状態。すわ街流しくるか?

街流しではなく、公式ガイドブックに掲載されていない通常の演舞でしたが、先ほどの雨を吹き飛ばすかのような優雅な雰囲気。

本当は、最後まで見たかったのですが0:00過ぎに越中八尾駅を出る、富山行きの快速列車に乗るために後ろ髪を引かれる思いで、天満町の胡弓を後にします。

JR八尾駅横の公民館でも、地元福島支部の踊手がこの快速の出発5分前まで演舞のおもてなし。このホスピタリティー、みんながリピーターになるのもうなづけます。



駅では、かなりレトロな、と言うより、かなり使い込んだキハの4連がお待ちかね。これに乗り込んで、とやどこ管理人人生初のおわら風の盆は終わりました。

しかし、想像以上にスムーズにおわらが楽しめて、正直気抜けしました。なんてったって、おわら初体験で鏡町と諏訪町というおわら風の盆のツートップの良席をゲット!と、勝因を冷静に分析してみると、


おわらのゴールデンタイムである夕方6時から8時がとんでもない大雨だった!

この一言につきます。

そう言えば、とやどこ管理人が越中八尾駅に到着した時、富山方面のホームは傘を指している人であふれんばかり。多くの方が夜8時過ぎには帰宅の決心をされたみたいです。

実際、売店の方々も、夜の10時前でこんなに人が少ないのは初めてとおっしゃってました。

つまり、雨天日こそおわらを楽しむための穴場と言えます。八尾のこの時期の天候は普段から変わりやすく、雨が降っていても急に晴れてきたりする場合もあるのです。(その逆も、もちろんあります)収穫の際の嵐を収めるために始まった祭りなので、おわらの時期の天候が変わりやすいのは当たり前ですが。

鏡町でハイビジョンムービーを抱えたこの道10年以上のおじさん曰く、「粘り強く八尾の街に通った奴だけ、いい景色と胡弓に出会えるんだよ。」

と、ここまで書いておいて、正直、他府県から大枚叩いて、それも何回も観に来るものなのかなと思ったのも事実。おわらの歌詞の多くは少し湿度を感じる色歌、SNS世代にとっては退屈を通り越して相容れなさを感じてしまうのでは。

と言いつつ、坂のある昔ながらの街並みのいずこから聞こえてくる胡弓の音、ぼんぼりと月明かりに照らされた石畳をあるいていくと、そこには勇壮な男衆と優雅な女衆の踊りが、おわら風の盆は「おわら」という謡だけでなく八尾という街と一体となった芸術作品なのだと実感しました。

最後まで、読んでいただいたお礼に、とやどこ管理人が鏡町、諏訪町、天満町で味わった2015 おわらの風の盆の雰囲気を以下でどうぞ!