2016年06月

 (C) 2016 BBC

まさかの結果に終わった、イギリスの国民投票。

ニュースによると、イギリス国内に急増した移民に対する国民感情が爆発した結果だとも。

そんな移民、最近、中心部のみならず、あいの風鉄道沿線のローカル駅にも、いわゆるインバウンドではない定住された外国の方を多く見るようになった我が富山にとって、「対岸の火事」ではないのは明らか。

さらには、全国の農協と同じように、JA富山中央会が猛烈に反対しているTPPについても、あれは農作物の貿易自由化に加えて、最終的には移民の自由化までも目的としているため、イギリスの現状は、30年後、日本の「ヨークシャー」たる北陸3県の姿である可能性も。

と、難しいことを考えていても、疲れてくるので、今回はそんなイギリスのEU離脱を、各テレビ局のニュースがどのように扱ったか比較してみました。(以下、弊ブログのテーマである「とやま」とは全く関係がないエントリーなります。)

まず、秀悦だったのが「ミヤネ屋」。予想外の離脱派の勝利宣言から数時間後の放送にも関わらず、大型パネルを用いて今回の問題を詳細に解説。
(C)ytv

司会の宮根氏は冒頭で今回の国民投票を「経済対移民の対決 」と表現。

 (C)ytv
         
地域間の投票差についても、「スコットランド と北アイルランド はEUに払った分以上に戻ってくる。」と、わかりやすい解説。

  (C)ytv

移民問題についても、具体的にグラフを使って説明したのはミヤネ屋だけ。

   (C)ytv

EUが加盟国に対して押し付ける「規制」について触れていたのも、この番組だけでした。

さらに、読売テレビ解説委員の方が、
「プーチンは喜んでいる 。」

「アメリカは自由貿易協定の優先はしない。イギリスにもう一度、列に並べというだろう。」

「今度は中国がイギリスに近づいてくる。」

など、踏み込んだ意見を連発。

正直、このミヤネ屋だけで今回の出来事の多くが理解出来ました。製作局の読売テレビ、「そこまで言って委員会」にしろ「クギズケ」にしろ核心をえぐる番組を届けてくれるので、個人的には隠れたファンではあります。(「ちちんぷいぷい」や「キャスト」は地方では視聴できないので。)

お次は、みなさまのNHK、7時のニュース。ごくごくストレートな内容かと思いましたが、まさかの成田空港にいるイギリス人の「YOU」に突撃取材を試みるというゲリラ戦を実施。
  (C)NHK

噂によると、朝日新聞社では夜の7時になると編集フロアーにある全てテレビで大音量でこの7時のニュースを流し、「ライバル」の動向を探ると言いますが、まさかのこのテレビ東京的アプローチにずっこけたのでは。

  (C)NHK

武田アナの名誉のために付け加えておくと、他のニュースでは扱っていなかったEU各国に輸出するためイギリスに拠点を設けた中小企業の苦悩についても、しっかり触れていました。

同じNHKでも、「予算かかってるなー!」と感心させられたけど、「それで?」という内容だってのが、ニュースウォッチ9。ロンドン、ブリュッセル、アメリカから、それぞれ特派員が生出演!しかし、「それ、現地からわざわざ言うことか?」という内容ばかり。

帝都の知事殿が公金で回転寿しを愉しまれたことが問題となりましたが、同じ公金たる受信料をもっと有効に活用して頂きたいと痛感。

もちろん、独自の視点で報道もしていて、
(C)NHK

イギリスの離脱を喜ぶ、他国の「離脱派」の様子にも触れたのはニュースウォッチ9だけ。

しかし、それ以外では国際部の美人デスクである税所女史の登場以外に何の見せ場なかったという印象。
(もし、これが、前任者の大越健介氏なら、イギリスのパブからギネスを飲みながら放送というベタな演出をしたかもしれませんが、その方がまだ楽しいかも。)



そして、究極のトホホだったのが富山ケンミンの憧れ報道ステーション。
 (C)tv asahi

冒頭、番組のオープニングテーマをニューヨークから生演奏。

「ん、これニュース番組だよな? 」

日本の株価にも大影響を与えた事件があった日に、わざわざやる演出ではないような。

さらには、レギュラーの女子アナまで、この日はニューヨークからご出演。肌寒いお祭り的な雰囲気を感じ取ったのはとやどこ管理人だけではなかったはず。

富山ケンミン的には、わざわざケーブルテレビを契約して、(隣県の)北陸朝日放送を見る程の必要もないかなと思いました。

しんがりは、この日もタイムライン上で「ぶれない テレ東」と評判だったテレビ東京のワールドビジネスサテライト。

各局がEU関連のニュースを流す中、安定の「午後のロードショー」と「ピカチュウ」で乗り切ったらしいですが、ワーステはひと味違う秀悦さ。(前日のワーステや、当日のモーニングサテライトでは「残留派有利!」と連呼していたのは触れないでおいて、)

冒頭は、ありそうでなかった開票所の模様からスタート。
 (C)TV TOKYO Corporation

懐かしのオープニングベル(かつてあった株式市況ニュース)の進藤アナがロンドンからレポート。
イギリスのこの日の様子がよくわかりました。

さらには、EU離脱に苦言を呈するアメリカについて触れたのも、ワーステだけ。
 (C)TV TOKYO Corporation

今後の離脱までのロードマップも詳しく解説。
 (C)TV TOKYO Corporation

さらには、離脱に追随する各国の新しいスラングも紹介。
 (C)TV TOKYO Corporation

夜の部のニュースでは、意外なことにワールドビジネスサテライトが他を圧倒していました。さすが、あの有名ブロガー「ちきりん」氏が毎日見ているほどの番組です。

そんじゃーねー!

と、行きたいところですが、この日の一番遅いスタートとなった日本テレビのZEROについては、
  (C)NTV

なぜ、イギリスのEU離脱で円高が進むかについて基礎から説明したのは、この番組だけでした。

 (C)NTV

さらに、イギリス国内にある東欧諸国の移民向け店舗の様子も紹介。移民の現状を生々しく感じ取れます。例えて言うなら、30年後の高岡の御旅屋通りに東南アジア各国の国旗を掲げた移民専門店が開かれているかもしれません。



究極は、EU職員の待遇の良さを批判した映像の紹介、


各種手当に加えて、医療手当ではバイアグラも支給されるしうです。

これなら、完全にイギリスの国民感情は悪化しますよね。

概ねZEROでは、移民とEUに対するイギリス国民の感情を紹介していた感じです。これはこれで、わかりやすい視点です。

さて、同じニュースを比較した結果、以下のような判定に。

本命 ワールドビジネスサテライト
池上彰の選挙特番でもあり得ることですが、「お金をかけないで、他局と異なる視点でわかりやすく解説」の路線を世襲。全てのニュース番組でも扱っていた、株価や為替についても、より詳細に扱っていました。BSジャパンで全国で視聴できるのもいいです。

対抗 ミヤネ屋
テレ東が経済的切り口なら、こちらはナニワ的な「銭」を根底に構成されているような気がします。予算の少なさを、宮根氏やコメンテーター陣、さらには解説委員のトーク力でカバーしているのも、逆に面白い。

穴 NHK7時のニュース
武田アナのオーソドックスな安定感の中にも、今回の成田空港のイギリス人インタビューみたいな切り口があって面白い。お姉さんが予報するお天気コーナーも外せない!?

なお、地元局では、
「県内の企業に与える影響は?」と振っておいて、実際に放送されたのは旅行代理店へのインタビューで「ポンド安で、イギリス旅行を期待している。」のコメントのみ。

どうせなら、黒部市のあの会社や、マザーマシーンの輸出に定評がある富山市F地区に本社を構える某社へのインタビューを試みて欲しかったのですが。

(C)MICHELIN

ついに全貌が明らかになった、ミシュランガイド富山・石川版。

地元のテレビは夕方のトップニュースで扱ったのはもちろん、地元紙でも「清原元選手」、「山王祭り」を差し置き、「国会」とツートップで一面を飾りました。

しかし、意外だったのは、その選出店。とやどこでは、昨年、ミシュランガイドに掲載されるお店を4店予測しましたが、
ランクインは、一つ星でレヴォのみ

唯一の県内で海老亭別館が二つ星にランクインしたのは納得ですが、


その海老亭別館を差し置いて見事唯一の三つ星を獲得した山崎については、
http://yamazaki-toyama.co.jp
誰もがノーマーク。

そもそも海老亭別館は県内随一の繁華街である桜木町にまさに隣接していて(本当に真横に夜の街があります)県内で名前を知らない人はいない程の全県区のお店。「海老亭で夜の会合があった。」という話がちょっとした自慢話になるくらいのステータスがあるお店なんですよね。

それに対して、山崎がある富山市布瀬地区は中心街から少し離れていて、車じゃないと辿り着けない場所。ゆえに、その地域では有名店ではあると思いますが、それ以外の場所に住んでいる方は、初めてこのお店の名前を聞いたという方も多いのでは。

そんな場所にある名店を見つけ出してくるあたりは、さすがミシュランガイドの実力。
今回のミシュランガイドには、星がついたもの以外に、「星なし」と「ビブグルマン」を合わせた94の富山のお店が掲載。石川の196店舗には大差をつけられた格好になりましたが、そんな中半径500m以内の範囲から8店舗ものミシュラン掲載店を輩出した地区があります。

富山県魚津市釈迦堂がそれで、富山県の新川地区の夜の中心街です。

もともとこの魚津市は文字通り漁港の町、全国的に富山の漁港の街と言えば氷見が有名になりましたが、夜の街の盛り上がりぶりは魚津の方が一段上。それもそのはず、ここ魚津市釈迦堂はその日揚げたての富山湾の海の幸を求めて、地元日本カーバイトやYKK関連のビジネスマンが押しかけた夜の接待街としての歴史があるのです。(それが理由かどうかはわかりませんが、人口の割にいわゆる「女性がいる店」も多くあります。)

こちらは新幹線開業前年の年末の夜の魚津駅の様子。待合室に入りきれない人が改札前にあふれていました。

今や、新川地区の中心駅の座は黒部宇奈月温泉駅に譲った魚津駅ですが、新川の夜の繁華街の最寄駅としての立場は健在、そんな魚津駅前の魚津市釈迦堂からは以下の店がミシュランに掲載。

星一つ
大門            釈迦堂1-2-3    0765-32-5868

星なし
三三五五    釈迦堂1-14-17 0765-24-5262

悠               釈迦堂1-15-15 0765-24-5980

ねんじり亭 釈迦堂1-16-1  0765-24-6651

浜多屋        釈迦堂1-15-8  0765-23-5775

万両              釈迦堂1-15-2  0765-24-7796


八っ寸亭      釈迦堂1-15-15 0765-23-1788

そして、こちらは釈迦堂ではありませんが、地鉄の新魚津駅側にあるお店、

太助鮨         駅前新町1101 0765-24-7357

まさに、徒歩1分圏内にミシュラン掲載店が点在する町、魚津市釈迦堂。

実は、魚津は釈迦堂以外にも名店が多い町なんです。

あいの風で富山駅まで20分程度なので、20:30すぎにお店を出てもかがやきの最終に余裕で間に合います。トロッコ列車から戻った後、夕食を魚津のミシュラン店で楽しんで、そのまま帰宅なんていうワザも可能です。

マイカーの方は、黒部立山の観光拠点しても利用できます。


そんなミシュランタウン魚津市釈迦堂、二回目の富山旅行に是非!

追加談
ミシュラン掲載店のうち、浜多屋さんは、新幹線開業直後の東京の日本テレビの「途中下車の旅」で紹介されていました。

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