2015年05月


善光寺のご開帳最終日の長野駅にやってまいりました。

駅前の書店もご開帳特設コーナーを設けています。

善光寺の参道は長野駅前から始まっています。

駅の中は、人、ヒト、ひと。

駅ナカもお土産を買い求める観光客でいっぱいです。

こちらは、駅ナカにある日本酒のスタンドバー。あー、呑みたい!

北陸新幹線の改札。こいつに乗れば、富山まで45分。

料金表を見ても、富山と長野が17年ぶりに1本に繋がったことがわかります。

しかし、今回は北陸新幹線には乗らず、あえてこいつに乗って富山を目指します。いわば、かつての特急白山の風景を辿る富山までの旅です。

まずは、妙高高原を目指します。

その前に、長野と言ったらそば。立ち食いそばで長旅に備えます。

ゆで時間が3分かかる本格そば。さすが、長野、駅そばでもクオリティが高すぎます!これを食べると、やはり立山そばって、かなり特殊な「そば」だって理解出来ます。

サイドにしなの鉄道のエンブレムを構える車両に乗り込みます。

列車は定刻どおりに長野駅を発車。最初は北陸新幹線と並走します。

しなの鉄道のお供は、長野名物、野沢菜のおやきと淡麗グリーンラベル。

途中、北長野駅を出たあたりから車窓にはリンゴ畑が。

新幹線はいつの間にか、しなの鉄道をクロスして反対側に。

JR飯山線との分岐駅である豊野駅です。しかし、JRの駅票はなく、しなの鉄道の駅票に小さくJR飯山線とあるのみ。

風情があるこの駅舎は牟礼駅。北しなの線の宣伝用のぼりが立っています。

古間駅はパークアンドライド対応。

もう使われていない古間駅ホームの向こうでは、遅い田植えが行われていました。

黒姫駅では、半分以上のお客さんが下車。車内はガラガラに。

黒姫駅をすぎるとしばらく、上信越道と並走。

川の雰囲気が山奥感満載です。

ついでに、この発電所も山奥感を高めてくれます。

列車は定刻に妙高高原駅に到着。この駅からはえちごトキめき鉄道の管理になります。

ここからは、おとなりのえちごトキめき鉄道の車両に乗り換えます。

妙高高原、発車直後の橋上からの風景。かなり高いところを走っているのがわかります。

こちら、先頭部からの風景ですが、左にカーブしたあと、

すぐに右にカーブ。このような区間が続きます。このような場所をかつては、東京行きの優等列車が走っていたとは信じられません。

関山駅を過ぎてからは、周囲には美しい棚田が広がります。

そして、二本木駅で、えちごトキめき鉄道最大にハイライトがやってきます。現在では珍しい、スイッチバック駅。写真、右手の線路が本線ですが、電車は左手の駅ホームへと向かって行きます。

お隣には、反対方向の妙高高原行きの電車が同じ方向に並走してきました。

両方向の電車が仲良くほぼ同時に二本木駅ホーム到着。

再び電車はポイントまで後退。

今度は、そのまま右側の本線へ入って行きます。

二本木駅の次は新井駅。白山も停車していました。改札員用のボックスがかつての賑わいを物語っています。

そして、電車はついに新たに上越地方の玄関口にとなった、上越妙高駅に。北陸新幹線をアンダークロス!と、思いきや、

線路付け替えで、北陸新幹線と並走していきます。

上越妙高駅では、新幹線の時間と合っていない列車だったためか、乗客まばら。

むしろ、高田駅の方が乗客は賑わっていました。

ここ高田駅には、予備校なんかもあったりします。

えちごトキめき鉄道の伏兵は、ここ春日山駅でした。地元の方には常識なのかもしれませんが、かつての上越地域の二雄、旧高田市と旧直江津市の中間地点のこの地が新興住宅地として発展しているのです。

改札も行列モード。

進行方向左手に旧北陸本線が見えてきた時、それは直江津駅接近の合図でもあります。旧特急白山時代は、このタイミングでみんな一斉に席を立ち上がり、座席を方向転換させました。

直江津駅では、最近新潟県内の各駅で見かけるShu*Kura看板でお出迎え。

同一ホームで、えちごトキめき鉄道とほくほく線の車両が横並びに。同じ新潟県内同士の三セクで同士ですが、一方で、直江津在住で東京へ向かう旅客を上越妙高駅と越後湯沢駅とで奪い合うライバルでもあります。

次の乗り継ぎはこちら、17:33発、泊行き。

階段では、なぜか糸魚川が大アピール。

こいつに乗り込みます。横に並ぶのはJRの長岡行きの車両。今や、直江津駅は、JR、北越急行、えちごトキめき鉄道の三社が乗り入れる、ターミナル駅。

かつて、特急全停駅だった直江津駅における現在の唯一の特急の案内板。

撮影中も、しらゆきの回送列車が上越妙高駅へと向かって行きました。

しかし、豊山駅と同じくJRの駅名標はありません。黒井駅はJRの駅だったような、、、、。そんな、えちごトキめき鉄道の駅名標の下を抜けていく、JR東日本の運転手さん。シュール。

泊行き列車発車直前、車内は座れきれない人が多くカオスに。

直江津駅を出てからは、美しい日本海の光景が続きます。

名立駅では真横に北陸道の高架が現れました。

トキめき鉄道の日本海ひすいラインは一両編成のため、乗車率は高いまま。

梶屋敷駅を過ぎてからは左手に北陸新幹線が現れました。糸魚川駅はもうすぐです。

糸魚川駅では多くの乗客が入れ替わりました。ここでは、北陸新幹線で横浜を日帰り往復されたという泊駅が地元の四人組の片も乗車。北陸新幹線糸魚川駅は、富山ケンミンも利用しているのです。

糸魚川駅を出てからはずっと海沿いを走り続けます。もうどっぷり日が暮れて来た日本海。外の風景の撮影も困難に。こういう時は、以前のエントリーに頑張ってもらいましょう。

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18:33 ホームの真横が日本海の市振駅に到着。ここからは、車両はトキめき鉄道ですが、路線はあいの風とやま鉄道のものとなります。

市振駅名物、防波フェンス。平成元年の高波被害により設置。あの日は、長岡行きの「かがやき」が全面的に運休。富山から東京に戻る方々が、富山駅で混乱されていたのを思い出します。

市振駅と越中宮崎駅の間は、平和な日本海の風景が続きます。

たら汁の栄食堂が見えたら、越中宮崎駅はすぐ。

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この北陸新幹線の看板はいつまで残すのでしょうか。

車内には終点を告げる表示が。

列車は、泊駅の中間ホームへと滑り込みます。先ほどの横浜からの日帰り組の方々曰く、「あいの風とやま鉄道になってから駅舎横の1番線を使わなくなったので、階段の登り下りが面倒」とのこと。

多くの方がそのまま同一ホームで富山駅方面へと乗り継ぎます。

お約束の案内板。

いつの間にか、ホーム上にこんな待合室も。エアコン完備。特急停車駅時代には実現しなかった快挙です。

こんな張り紙に三セク感をひしひしと感じてしまいます。

両社のロゴが仲良く鎮座。

北陸線の旧特急停車駅共通の改札風景。それにICカードの簡易読み取り機が加わると、あいの風とやま鉄道スペックになります。

米原という表記に時代を感じさせる案内板。

10分以上待って、ホームにはあいの風とやま鉄道としては長い4両編成が到着。

電車は黄昏時の水田地帯を疾走します。19:00を過ぎていますが、西へと向かっているため思った以上に日が暮れません。

夕刻の黒部川河口を通過。車内では、これから夜の魚津に繰り出す女性二人組が会話中。話題の中心は、最近の東京方面の高速バスの安さについて。この前も、片道3,000円で東京に遊びに行ってきたとのこと。北陸新幹線の開通により、良い意味で競争が起き、廉価な交通手段が増えるのは嬉しいことです。

19:20 黒部駅着。3ヶ月前のこの時間なら越後湯沢からの「はくたか」で賑わっているはずでしたが、主役を黒部宇奈月温泉駅に明け渡してからは、ひっそりとした雰囲気。

黒部駅の次は、魚津駅。末期の特急白山に限らず、北陸線の多くの特急列車が黒部駅と魚津駅を連続停車。こちらも、待合室はひっそりとしていました。

かつては新川地区唯一の特急白山の停車ホームであり、大阪への始発サンダーバードの発車ホームでもあった、魚津駅「栄光の2,3番線ホーム」への案内板。黒塗り部分には、何と表記してあったのか。

魚津駅を出たあとは、あの昭和's遊園地、ミラージュランドの観覧車が夕陽に染まっていました。

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19:50 ようやく、富山駅に着きました。

長野駅からここまで、約4時間半。交通費は、3,600円。新幹線ならこの4分1の以下の時間で、料金はネット予約で6,380円。北陸新幹線って、本当に便利だと実感できます。

思ったより長野からの在来線の料金が高かったのが印象に残りました。これは、しなの鉄道の割高な料金が影響していると思われます。

しかしながら、これぞ鉄道という旅を十分に堪能できたため、当初の予想以上に楽しい旅となりました。

当然ですが、景色は断然、こちらが上。高速運転なのでしょうがないですが、改めて北陸新幹線のトンネルと防音壁の多さを痛感しました。

そして、何よりも、至るところでLTEが繋がったのも、地味に便利でした。北陸新幹線の長野〜富山間は糸魚川の一部と魚津トンネルを超えるあたりを除いて、インターネットはほぼつながりません。
この部分、各キャリアさんには何とかしていただきたいものです。

北陸新幹線とは一味違う、長野からの旅。長野のご在住で、弊ブログの読者の方は是非!









 (C)2015 Tokyo Rainbow Pride

北陸新幹線延伸開業によって、富山県には多くのものがもたらされました。

その一つが、前年比3倍のGWの観光客。東京から2時間ちょっとで気軽に寄れる観光地として、富山は伊豆や箱根とともに首都圏からの観光地として選択肢に加えられることとなりました。

もう一つが、企業の移転です。本社の中枢の多くを黒部市に移転したYKKをはじめ、大規模なコールセンターや製薬工場が、北陸新幹線の定時性と震災時のバックアップ機能に期待して首都圏からやってきました。

ここまでは、あくまでも経済的な側面です。しかし、北陸新幹線が容易にした首都圏との人的な交流により、これ以外に富山県にもたらされた価値があります。

ある五月の富山の夕方のローカルニュース。番組は、一人の富山県在住の男性が北陸新幹線に乗って、東京に向かうシーンを映していました。男性の名前は沢田弘樹さん(仮名)。沢田さんは、いわゆるLGBTと呼ばれる性的マイノリティーに該当する方で、この日は東京の代々木で行われていたLGBTのパレードであるレインボープライドというイベントに参加するために北陸新幹線へと乗り込んだのでした。

レインボープライド
※LGBT Lesbian Gay Bisexual Transgenderの略称。

このLGBT、日本人の13人に1人の割合で該当者がいるということで、富山ケンミン108万人を単純に計算しても、おおよそ数万人の規模で富山県内にもLGBT該当する方がいらっしゃるということになります。

沢田さんは代々木のパレードで、富山をアピール。
 
(c)KNB

曰く「思ったより沿道の人が多く、拍手をもらえてうれしかった。」「この看板を見て富山で活動している人が声をかけてくれた」。

この沢田さんの一日の流れは、何を意味しているのか。

一つは、北陸新幹線によって首都圏とのアクセスが容易になったため、富山ケンミンが気軽に東京でのイベントに参加しやすくなったということでしょう。この気軽にという部分が大事で、ビジネス需要以外で東京でのイベントに参加することはなかなかハードルが高かったのではないでしょうか。
事実、沢田さんも「初めてのこういうイベントでドキドキした。」とコメントされています。

もう一つは、沢田さんが東京の代々木で、同じ活動を富山で行っている方と出会ったという部分で、北陸新幹線によって東京という場所が県内に在住されているマイノリティーな方々のサードプレイスとして機能しているということです。
地縁、血縁が色濃く残る地方都市において、LGBTも含めたマイノリティーな方々が堂々と集える場所はまだまだ少ないでしょう。沢田さんも、このイベントに参加して「ひとりじゃない。少数じゃない。」と感じることができたとおっしゃっていっました。いわば、北陸新幹線が創り出したもう一つの価値です。

以上の二つは、今まで富山ケンミンとして富山に産まれた人だったら、進学か就職で東京に行かない限り、なかなか経験できることじゃなかったはずです。それが、今では、例えば、富山での生活を送りながら週末土曜日に日帰りで経験することができるんですよね。
この富山で生活を送っている方が週単位という部分も大事で、進学や就職で東京に行った方が富山に帰省するのって、盆暮れ正月GWの4か月クールの単位だったはずです。それが、毎週、どこかの富山ケンミンが東京で触れた価値観やセンスを持ち帰ってくるのですから、完全に富山県の文化を変えてしまうほどのパワーがあります。

最後に、沢田さんがパレードで富山をアピールしたことによって、全国のLGBTの方々に富山の名前を知っていただき、さらにはその中から新たに富山に触れてみようと思われた方も出てくるかもしれません。

県内在住のマイノリティーに該当する方々の日々の暮らしをかがやかせてくれた北陸新幹線、富山の文化そのものをさらにかがやかせてくれそうです。



以前、とやどこのエントリーでも紹介した、北陸新幹線延伸開業日の翌日に行われた、黒部宇奈月温泉駅の発車メロディーでもある煌〜きらめきの地域住民500人による大合唱。

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君は、黒部宇奈月温泉駅の発車メロディーを聞いたか?


この模様が、ついに全国放送されることとなりました。
放送日時は以下の通りです。
BS日テレ 5月30日(土曜) 16:00〜

ナレーターは、煌の作詞、作曲を担当した、富山を中心に活躍するアーティスト高原兄さん。

最近の北日本放送(日本テレビ系列)は多くの黒部地区の美しい湧水や立山連峰の映像素材をローカル番組でも多く放送しているため、この番組も大合唱のシーンだけでなく、黒部の美しい光景がところどころに織り交ぜられことが期待されます。また、同じくローカル番組で取り上げられた、高原兄氏のこの歌に関する思いも放送されると思います。

土曜の午後、是非、黒部の美しい風景を清らかな歌声とお楽しみください。




このブログのサブタイトルともなっている「きときと」。もともとは、魚の新鮮さを表した富山の言葉であるというのは全国的にも有名になりましたが、では、そんな富山ケンミンは普段どんな魚を食べているのか、今日はそんな話をしていきたいと思います。

まず、富山ケンミンは本当に魚を食べますが、その最大の理由は、「安い」からです。例えば、上の写真のカニ、地元のスーパーで350円くらいで売っていたものです。

なぜ、富山の魚の値段がそんなに「安い」のか? 最大の理由は、富山県内の漁の多くは千葉の銚子のような沖合漁業ではなく、富山湾の中で行われている近場の沿岸漁業であるためコストがかからないからだと考えられます。

ホタルイカ漁が良い例で、海上観光船で一般の人が気軽に行けるような場所で漁を行っているんですよね。(今年のホタルイカ海上観光船は残念な結果でしたが。)
ホタルイカの刺身も322円という安さ。もちろん、ホタルイカだけじゃありません。

こちらは、あの氷見産のふくらぎ。寒ブリがない季節の富山ケンミンの定番ですが、税込430円。

こちら赤鯛、その他もろもろの盛り合わせは500円くらいでした。もちろん、地物の朝どれです。

これだけでも、十分に富山のお刺身は安いとお分かりいただけたと思いますが、倹約家の富山ケンミンは、この先を行きます。行くつく先は、お約束のスーパー閉店間際セール。
この時間にお刺身コーナーに行くと、すべてのお刺身は半額になります。

魚津産朝どれ赤鯛は206円!

氷見産朝どれふくらぎも206円!

こうして、日々富山ケンミンの食卓には、半額シールが貼られた刺身が並ぶことになります。(もちろん、すべての家庭がそうではないですよ、念のため。)

養殖ハマチや冷凍マグロももちろん、富山のスーパーにはありますが、地物の方が安いため、富山で養殖ハマチを食べるということは、かなりの贅沢になります。

と、ここまで書いてきた、富山の安くて美味しいお刺身、北陸新幹線でお持ち帰りするオススメの方法があります。そこで、

とやどこからの提案

富山最終日は地鉄富山駅シタから富山湾の幸を持ち帰ろう!

やってきたのは、地鉄の電鉄富山駅の駅ビルエスタ。

お目当ては、地階にある地元民御用達のスーパーアルビス。ここでは、富山湾の新鮮なお刺身が地元価格で手に入ります。

このように、氷見産の朝どれが並びます。

ホタルイカや白エビも現地価格で!(ホタルイカ漁は5月上旬で終了済みです。)

時間帯によっては、ます寿司の半額セールなんてこともやっています。

ここ、スーパーアルビスではお刺身の持ち帰り用に発泡スチロールを500円程度で販売しているので、それに、
こちらの氷を詰めてお刺身を持ち帰れば、その日の夜も富山湾の幸を楽しむことができます。

長野等の近場から富山にいらした方は、同じビルにあるダイソーで、
こちらのクーラーバックを買って持ち帰るのもいいかもしれません。

このように、賢く楽しむ富山湾の幸お持ち帰り、富山駅から北陸新幹線で戻られる方は是非!



ついに、JR西日本から夏の北陸新幹線の臨時ダイヤの発表がありました。

今夏も最大で1日につき8本(往復で16本)の臨時かがやきが運行されます。ほぼ、春の臨時ダイヤを受け継ぎ(区間運転のはくたかはなくなりましたが)、同じかがやきの臨時便数を確保したことは快挙です!

が、しかし、春の臨時ダイヤと比較すると、(以下、春ダイヤ)
新高岡駅停車の臨時かがやきは1日2便(往復4便)から1便(同2便)に減少。なかなか、厳しい状況です。しかし、地元局の夕方のトップニュースはかがやきの新高岡停車継続でした。

(C)KNB

(C)KNB

しかし、新高岡停車のかがやきの乗車率は3割。北陸新幹線全体の平均乗車率が4割5分ですから、現状は乗車率に貢献している訳ではなさそうです。

新高岡のかがやき停車、この夏が一つの勝負どころです。



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