(沖縄 浜比嘉島)

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那覇空港を出てから4時間半後、今度は敦賀までの新快速に乗り込みます。大阪駅の7,8番線は、東海道線の京都方向への電車が出発するホーム。

定刻に敦賀行きの新快速は到着。関西の人にとっては日常の光景かもしれませんが、JR西日本の新快速に乗ると、どうしても高揚感を感じられずにはいられません。

発車直後、右手に見える観覧車。写真以上に実物は迫力ありました。

発車後20分もすると、のどかな風景の中を新幹線と並走。

京都駅に近づいてくると、向日町の運転センターが。鉄でなくても心ときめく花形の特急車両が並んでいました。

大阪を出て30分後、京都駅を発車。鴨川の風景が京都を走っていることを実感させてくれます。しかし、この日の京都、涼しげな鴨川の風景とは裏腹に夏日。ドアが開いた時の体感は、沖縄では体験しなかったような暑さ。5月くらいから、西日本と沖縄で最高気温が逆転する日が続きます。

ここ山科駅で、東海道線とはお別れで、湖西線へと向かいます。

山科からは、乗客も疎らとなってきたので、とやどこ管理人も旅のお供を嗜みます。

新快速なので、停車駅ごとに各駅停車の待ち合わせが。大津京の駅では旧型の新快速の列車が。中学時代に乗った修学旅行の団体列車が湖西線内に入った時、この車両を見て「都会の電車はカッコイイ。」と感じた、在りし日のとやどこ管理人少年。そのころ、北陸線を走っていたのは、北陸線としては最新鋭の「食パン」列車。 富山では、国鉄のことを「汽車」、ちてつのことを「電車」と呼ぶ人が多くいた時代。

湖西線の楽しみは、なんてったって、琵琶湖を拝する開放感ある風景。まさに走る琵琶湖鑑賞劇場!

水田越しに見る琵琶湖の風景もいいですね!

北小松駅付近から現れて来る、黒壁の家屋。水田とのコントラストも相まって、coolすぎます!

時間に余裕があるなら途中下車したいくらいに美しい風景です。朝、那覇のビーチを見て、午後は琵琶湖の風景を楽しむ。JR東日本の四季島にすら出来ないワザだ!、と、自画自賛したりする。

15:35 近江今津駅で、後部車両の切り離しが。この作業、なんと運転台からスイッチぽんのワンタッチで完了。切り離しって、ヘルメットをかぶったおじさんとかがいるイメージでしたけどね。

近江今津駅以降は駅前でも水田が広がる風景が。あいの風で例えると東滑川駅に高規格路線が走っているいうな違和感。湖西線が北陸ー関西の時間短縮のため、本当に何もないところに路線を切り拓いたということが実感できます。

近江塩津駅手前から、米原駅からの本家北陸線が並走。

16:01 近江塩津駅着。お隣には米原経由の新快速が乗り換えのために停車中でした。この近江塩津駅も、かなりの「秘境」にあって、ほとんどが乗り換え客ばかりで下車、乗車客は皆無。湖西線の終点で、かつてはここから敦賀まではディーゼルの車両がつないでました。そう言えば、北陸線の食パンに近江塩津行きっていうのがあったような。

16:08 撮り鉄さんの聖地、新疋田駅着。

16:14 新快速終点の敦賀駅。ここまで本当に快適でした。湖西線経由の関西空港は思っていたよりも苦にならない行程だったので、敦賀在住なら関西空港のLCCをガンガン利用出来そう。そして、この日の敦賀はフェーン現象真っ只中、夕方なのに沖縄よりも暑い。

折り返しの列車は、姫路行きとなりました。北陸から関西の西の端まで1本で行けるってすごい。

ホームのこういう案内板は微妙に羨ましかったりする。

そして、羨ましく、しらさぎ号を見送ります。

16:30 ホームには、次に乗り込む列車となる金沢行きの各駅列車が。長大な6両編成。この1年、あいの風の2両編成に見慣れたとやどこ管理人にとっては、かなりの衝撃。

列車は、この後定刻に敦賀駅を出発しましたが、途中の武生駅くらいから、電車に乗るのに「飽き」て来ました。経験則上、18きっぷの旅は8時間が限界なのですが、まさに沖縄を出て8時間が経とうとしていた時間です。

17:32 大きなビルが見えた時、そこは福井駅。15分ほど停車します。

福井駅ホームでそばを食べようとしましたが、まさかの閉店後、しかし気をとり直して、

ベンチに座る「彼」を眺めつつ、

改札横の蕎麦屋へ。

さすが、越前そばの地元、天ぷらそばが本当に美味しかった。これで、残り3時間、富山までの「行」を頑張れます。

おまけで、こちら福井駅前の様子。まるで、東京駅の八重洲南口を思わせるように綺麗に仕上がっています。いつでも北陸新幹線よ来いという感じでしょうか。ここ、稲田センセイのお力で、是非とも福井駅先行開業を実現していただきたいところです。

17:46 帰宅ラッシュとなった列車は、福井駅を出発。

18:25 加賀温泉駅に、特急2本の通過待ちで停車。このアーチは、北陸新幹線開業を意識した建造物なのでしょうか。

そして、ついに待っていたこの表記。

19:22 金沢駅着。ここで、いしかわ鉄道に乗り換えです、

新幹線の改札を横目に、目的の4番線を目指しますが、

なんと、4番線は金沢駅の一番端っこに位置していました。これ、露骨な3セク虐めじゃありませんか??歩きたくないなら「つるぎ」にどうぞって?

しかし、遠い。関西空港のLCCターミナル並みに歩きます。

やっとたどり着いたいしかわ鉄道ホーム。JRから譲渡を受けた旧型車両が停車してました。

20:14 高岡駅のハットリくん列車を見送ったら富山駅はすぐ。

20:33 沖縄を出発して11時間後に富山駅着。下り方向なので、旧地上ホーム着となるため、夜の地方駅にありがちな「寂寥」感が漂っていました。しかし、この「寂寥」感を感じられるのも、あと4年程度。富山駅の記憶遺産として留めておきたいですね。

沖縄からLCC経由の各駅停車で富山までの旅。正直、敦賀までは快適でしたが、それ以降は相当な苦痛でした。

LCC全盛の時代に、富山から関西空港まで交通手段として18きっぷで移動できるかと実験の意味もあったのですが、現実的には厳しものがありました。

富山からLCCの利用となると、やはり今春からウィラーが運行を開始した北陸と成田空港への直行バスが現実的選択になるにでしょう。

しかし、苦しいながらも鉄旅独自の魅力があったのも事実。これを読んでいる、富大生および琉大生並びに両国際大の皆さんには、この夏「18きっぷとLCCで行く沖縄(北陸)の旅」を実践していただきたいものですね。