(このエントリーを書いている)本日9月4日の早朝で、すべてのセッションが終わった2015 おわら風の盆。

本来なら、1本のエントリーにまとめるつもりでしたが、特にこの「おわら風の盆」というイベントは、他のイベントに比べて50代以上の方が占める割合が多いためか、SNS系の情報が少ないように感じました。

そこで、このエントリーでは、初めて「おわら風の盆」に触れたとやどこ管理人が、哀調漂う胡弓と優雅な踊り「以外」の観点から備忘録的に1日の夜を振り返りたいと思います。


1.すべては井田川を超えてから始まる。


おわら風の盆が開催される富山市八尾町の最寄り駅はJR越中八尾駅ですが、おわらを演じる八尾の旧町はすべて、JRの駅から井田川を越えて1km以上離れた場所にあります。(JR駅横の福島支部は新町です。)人気の諏訪町までは2km以上、東新町・西新町にいたっては3km以上あります。

祭りの期間中は、当然ながら町中に車両は進入禁止となるので、徒歩での移動となるので、このおわら、かなり体力を使います。

JR越中八尾駅から福島を通り抜けて、井田川にかかる十三国橋からの風景は、各旧町からのぼんぼりの明かりが川面に反射し本当に幻想的で、これから出逢うであろう胡弓と踊りにさらなる期待が膨らみます。

井田川沿いの旧町では、川のせせらぎも演舞の一部となります。

かように、井田川は、風の盆の演者の一人だと感じました。

2.風の盆に集うシルバーエイジはいろんな意味で元気・・・・。


徒歩移動が基本の町中で、旧町でのあちこちを縦横無尽に精力的に歩き回っていらっしゃるのが、リピーターのシルバーエイジのみなさん。特に、JRの駅方向から東新町方向は緩やかな坂になっているにもかかわらず、みなさん元気に、中には重い三脚をかかえながら町から町へと「おわら」を求めて徒歩移動されています。

しかし、中には演奏中であるにもかかわらず、平然とで私語を続ける方々も。こちらは、ツアーでいらした女性グループに多い気が。おわらの演者の方々は、この3日間のために残りの362日間を費やしていると言っても過言ではないので、オーディエンスの我々もガチンコで見聴きするのが礼儀なのでは。

あと、演奏中のフラッシュ撮影の禁止が徹底されていなかったのも残念。こちらはシルバーエイジの方だけとは限りませんが、SNS世代はみんなタブレットやスマホで撮影されている方がほとんどだったので、フラッシュがまぶしい「1眼レフ」を持ち込まれた方々の仕業では。

3.映像では伝わらないアメニティー指数の低さ。

八尾の町について最初に感じたことは、湿度の高さです。町全体が緩やかな盆地の中に位置しているので、特に雨上がりの後などは、湿気が多くなります。

そのような中を、坂を登りながら歩きまわるので、本当に汗まみれになります。

それでも、元気に歩き回るシルバーエイジってやっぱりすごい!

4.本当のお楽しみは公式スケジュール後の夜11:00から。



おわらの公式パンフには夜10:30までの演舞スケジュールしか掲載されていませんが、実際には流しでなく演舞がそれ以降も行われていることが多くありました。(実際に、鏡町では公式パンフには掲載がない夜11:20部をアナウンスで告知していました。もともと、おわらは公式スケジュールはあってないようなものなのですが。)

また、この時間からは、町のあちこちで、支部の流しではなく、個人でおわらを演奏しはじめる方々もでてきます。

こちらは、富山第一銀行前で演奏する方々。 謡はもちろんオリジナルの歌詞です。


もちろん、深夜から未明にかけては夜流しも、はじまります。

同時多発的にダンスバトルなるぬ、おわらバトルがはじまるこの時間こそが本当の風の盆なのかもしれません。

そんな、どこで始まるかわからないこの時間のおわら、シルバーエイジのみなさんはお仲間とガラケーで連絡を取り合い、情報が入ると、即その町へ出撃! 本当に元気です。

5.なんとか実現させたい旧町での民泊

そんな、いつどこで始まるかわからない、深夜のおわら、やはり確実なのは、どこか一つの旧町に照準を定めてそこの町へ宿泊することです。


しかしながら、上記のような旅館は10年先まで予約は一杯。

そこで、リピーターの方が利用されているのが、個人宅での民泊です。しかし、当然ながら一見さんがネット予約できるような代物ではありません。
前回のエントリーの10年選手のハイビジョンムービーおじさんも、おわらの3が日6年間通い続けた八尾のお店があって、そこで顔を覚えてもらって7年目以降の民泊を紹介されたそうです。やはり、石の上ならぬ「八尾の町にも6年」の世界です。


余談ですが、最近では大手のツアー会社も一般の家庭と民泊の契約を結んでいるようです。

体力があるSNS世代なら最終のかがやきで富山に来て、流しを楽しんだ後、始発のかがやきで帰るというのもありかもしりませんね。

6.自分「だけ」のお気に入りのおわらを見つける喜び。

冒頭で、哀調漂う胡弓と優雅な踊り「以外」、と、書きましたが、これだけは伝えたいです。

本当に町によって全く表情が異なるおわら。

風情の諏訪、艶の鏡、衣装の東、原点の今・・・・・11種類のおわらの中でも、

個人的には「こくぼおわら」と呼ばれるダイナミズムを感じさせる天満町のおわらが一番気に入りました。もともと、駅から近いという不純な理由で立ち寄っただけの天満町。ツアーの招待客用に公民館の中で演じられていたおわらを外から見ていると、

「見てかれ。」とそっと開き戸を開けてくださった支部の方。もちろん、2フレーズほど楽しんで他の観光客の方にも楽しんでいただくべく場所を譲りました。これだけなら、ちょっといい話ですが、

帰り際、そんな天満町に謝意を表すというわけでもないですが、回り道をして天満町をぬけるルートで駅に向かっていると出会ったのが、

勇壮な天満町の男踊り。

まさに、縁だけで出会った自分のお気に入りおわら。

目下、鏡町のおわらが人気急上昇中ですが、


ここはとにかく歩き回って自分のお気に入りのおわらを見つけていただきたいです。

最後に、
なぜか八尾の町に多いたこ焼き屋。もちろんいただきました。



浮いたか瓢箪 軽そに流れる 行き先ア 知らねど あの身になりたや

2016 おわら風の盆まで あと362日