かつて、とやどこでは、北陸新幹線が開通したこの時期だからこそ、

高速バスや
http://toyadoco.blog.jp/archives/1029251874.html

富山まで向かってみましたが、

今回は「18きっぷマニア」にとっては北陸へのルートの王道となっている中央線経由で富山まで向かってみました。

季節は秋、「18シーズン」は終了していることも考慮して、今回は「あずさ」で中央線(さらには、大糸線)を走破することを計画。よーく調べてみると、松本から先に向かう「あずさ」は早朝に出発する1本のみ。それも、新宿駅じゃなくて千葉駅を6:38に出発する「あずさ」の中でもレアなあずさ3号のみ。朝の7時前に千葉駅に行く元気もないので、「狩人」の名曲にかけて8:01丁度のあずさ3号で八王子から乗車することにしました。


休日朝の八王子駅にやってきました、「かがやき」が出発する東京駅やさらには、大宮駅とは明らかに異なる「ゆるやかな時間」が流れています。藤沢あたりから下りの湘南電車に乗った時の感覚にも似ています。


ホームでこの表示を見ながら特急列車を待つひとときはは、なかなかの至福の時間です。


そうこうしているうち「あずさ」到着。


特急列車と言えばどうしてもこういうのを想像してしまう富山ケンミンにとって、「あずさ」のフェイスはかなり新鮮。


車内はこんな感じ。「かがやき」より賑わっている印象はありますね。(実際にEW7系とこの「あずさ」の乗車人員数がよくわからないので、あくまでも印象です。)


発車と同時に車内販売のワゴンが。


車内に流れる「ゆるやかな時間」に釣られてまさかのスーパードライ購入。とやどこ管理人の指定席の前後の方も、スーパードライと缶酎ハイをそれぞれ購入。まだ、朝の8時過ぎです。「かがやき」に乗っていたらそんなことは絶対にしない、まさに「あずさ」マジックです。しかし、缶ビール1本ですが、朝酒は効きすぎます・・・。


今回の「あずさ」の旅でやってみたかったのが、こちら、車内「ドヤリング」。スタバーや平日午前中の東海道新幹線車内では、最早「ドレスコード」として機能しているあれです。ノートがMacBookではないのはご愛嬌です。


列車は、神奈川と山梨の県境を走っていきます。首都圏を環状している圏央自動車道をアンダークロス。 しかし、あいにくの雨模様。


山梨県内に入ると、かなり高台の場所を走っていきます。まさに天空のイメージ。


最初の停車駅は(当然ながら、高崎ではなく)、大月駅。「おおつき」という地名に、ひしひしと「中央線」感および「あずさ」感を意識してしまいます。


大月駅からは富士急線が分かれていきます。富士急ホームには英語と中国語の二ヶ国語表記の案内板を持った駅員さんを発見。最近とみに中国からの観光客が多い富士急。立山を拝する我が地鉄も頑張れ。


長いトンネルを抜けると、甲府盆地がせまってきます。


甲府盆地と言えば、こちらブドウ畑。写真のGPSデータには「甲州市勝沼町勝沼」とありました。これからの秋は、まさに収穫シーズン。


この「あずさ3号」は千鳥停車タイプらしく、こんな駅にも停車します。さしずめ「佐久平」に「はくたか」が停車するようなものでしょうか。


1時間後、甲府駅に到着。雨足が強くなってきました。


水滴で見づらいですが、甲府駅では「車掌交代の儀」が執り行われます。さしずめ北陸新幹線における長野駅のようなものでしょうか。


甲府駅からは、車内は安定の「かがやき」の指定席モードへと突入します。


千鳥「あずさ」はこんな駅にも停車。元サッカーの中田ヒデ(職業旅人)の母校がある韮崎駅です。


周囲に大型ショッピングセンター(山梨の定番オギノもあるでよ)もありますが、普通の駅。あいの風における小杉駅的ポジションでしょうか。しかし、とやどこ管理人が乗車する車両からも、一人下車。


韮崎駅からしばらく、「あずさ」は七里岩とよばれる高台を駆け抜けていきます。


「清里」なんていう富山ケンミンからするとメルヘンなイメージな場所への乗り換え案内がアナウンスされるのがこの駅、最寄りの小淵沢。


小淵沢駅では、お隣ホームに新宿方向への「あずさ」が滑り込んできました。しかし、ポップなカラーリング。


小淵沢駅を出ると本来なら車窓右手(AB列)に雄大な八ヶ岳が見えるのですが、あいにくの大雨です。


(本来なら、こんな風景が見られます)


車窓左手(CD列)に中央道の高架が見えて来たら、諏訪湖が近づいてきたことを意味します。


八王子から2時間ほどで、諏訪湖の最寄り駅、上諏訪に到着。かつて、歌手のさだまさしさんもここにお住まいでした。時間距離なら北陸新幹線でいうところの黒部宇奈月温泉駅みたいようなものなので、黒部に住む芸能人みたいな人が出てこないでしょうか。


諏訪湖もあいにくの曇りではっきりせず。


「特急」なのに、茅野から上諏訪・下諏訪・岡谷までの諏訪湖沿いはすべて各駅に停車していきます。実は、この区間だけ単線なんですよねー。


岡谷駅周辺は、山の稜線が迫っているためか、とても雨が多い場所です。この日も岡谷の街を濃いガスが覆っています。


線路の向こうに見えるのは、メガソーラーパネル群。岡谷から長いトンネルを超えた場所にある塩尻に来ました。ここはお隣、岡谷とうってかわって晴天率が高い場所なのです。いつもなら、岡谷が雨でもトンネルを抜けたら晴天ということもあるのですが、この日は塩尻も雨。


途中、青い矢印方向へと分離していくのは、名古屋方面への中央線。実は、中央線って本当は新宿から松本を結んでいるんじゃなくて、新宿から名古屋を結んでいるんですよねー。あずさが向かっている白い矢印の塩尻から松本は、正式には篠ノ井線へと名称が変わります。もちろん、現在は新宿から名古屋方面に向かう列車ってないから、この分離していく線路も未使用状態なのでしょうか??


今度は、名古屋方面からの中央線が合流してきます。ここ塩尻周辺は、鉄な方が喜びそうな線路の三角線が出来ていることになります。


塩尻駅には名古屋あたりでよく見る、オレンジ色の電車が停車していました。ここは、熱海駅と同じくJR東日本とJR東海の境界駅なんですよねー。


塩尻駅と言えば、こちらホーム上のブドウ畑。これ、本物です。


八王子駅から2時間半弱で事実上のターミナル駅松本に到着。車内アナウンスで「大糸線方面へのお客様は、乗り遅れる恐れがあれますので、そのまま車内でお待ちください。」と指示がありましたが、


車内販売は松本までなので、ビールを仕込むべくホームへ出ます。だって、車内販売が八王子からの1回しかやって来ないんだから!!12両編成の「かがやき」なんか、富山までの間、うるさいくらいに2~3回やってきまっせ???


しかし、ホーム内のNEWDAYS(あ、東日本のKIOSKです)でビールを買おうと並んでいると、「間もなく発車します。」と、無情なアナウンス・・・・・。4分停車とか言いながら、電車の遅れもあって3分もないくらいの停車時間。ここ松本では、車両の切り離しをやるんですが、かつて車両の切り離しをする駅って10分近く停車した記憶が・・。今は、3分足らず・・・、技術が進歩したのか、旅情が失われたのか・・・・。手に入れかけたビールを恨めしく思いつつ、無情に閉まった「あずさ」のドアを見つめます。


松本駅を出るとすぐに、この列車の名前のもととなった梓川を通過します。意外や意外、松本からそれなりの数の乗客が乗り込んで来ました。


座席越しのラフな撮影ですが、この和風建築の駅は穂高駅。文字通り、穂高への玄関口となっている駅です。この天候なのに、かなりの数の方が下車。


穂高駅からは、列車は(雨ながら)平和な安曇野の風景の中を疾走していきます。


再度、梓川をクロスすると、アルペンルート入り口信濃大町駅はすぐ。


しかし、この雨の中黒部ダムに向かう猛者は本当にいるんでしょうか。


信濃大町を出てからは、いわゆる木崎三湖の絶景が楽しめます!!!の、はずが、当然ながら雨模様。晴れた日なら、木崎湖の新緑と湖のコントラストが美しいこの撮影ポイントもこの有様。 

 (本来ならこんな感じです)


木崎三湖の二つ目、中網湖付近の橋では、クラブツーリズムのご一行様が、撮り鉄として「あずさ」を歓迎。 


最寄りの簗場駅でも多くの撮り鉄が。


いつもなら、ヨーロッパの様な風景の青木湖もこんな感じです。


この「あずさ」、グリーン車近くの9号車には、このようなカウンターの展望席もあります。
しかし、このこのような雨模様では誰も展望席にいません。


  カウンター席でむりくりどやリング!


白馬から先は、まさかの一両貸し切りモード。気分は「北の将軍様。」です。


あずさの終点南小谷駅に到着するころには、周囲の風景も秘境感が全面に出てきます。


お昼前、南小谷の到着。この雨の中、山屋さんが多くいました。


短い乗り換え時間、急いでホームを走りながら糸魚川駅への単行列車を撮影したら、面白い形で撮影されていました。まるで、トリックアートです。


糸魚川までの区間は、秘境感満載のこのような車窓が続きます。


ヒスイの産地、姫川も濁流と化しています。


糸魚川駅からは、同一ホームでこいつに乗り換えて泊駅を目指します。これ、以降は、いつも風景なのですが、今回、唯一の盲点だったのが、


こちら泊駅での乗り換え。同一ホームで乗り換えられて便利なんですが、ホームに屋根がないからこの日のような雨の日は大変なことになるんですよ。


この日、富山駅にたどり着いたのは、午後の3時前くらい、八王子駅を出てから7時間後でした。

北陸新幹線を利用したら、八王子ー富山間は3時間くらいなので、4時間の回り道となりましたが、やはり中央線の景色と旅情は素晴らしいものがありました。出来れば、晴れていたら、もっとよかったのですが・・・。

北陸新幹線命のとやどこ管理人ですが、最近は往復を北陸新幹線を利用するのは、旅情的にもったいない感じがしてきているのも事実です。

やはり、富山への往復は「周遊」ルートが一番楽しめるのではないでしょうか。