過去に、二回にわたって挑戦してみた、深夜バスでの富山から東京への移動。

初回のオリオンバスでは、「あのころ」の高揚感は味わえたものの、バス到着の当日午後に猛烈な睡魔に襲われ、あえなく完敗。

二回目は、満を持して、あのウィラーエクスプレスに乗車。快適な新型シートの旅を楽しむもの、目的地の新宿副都心が新宿駅まで徒歩15分以上というオチ。微妙な敗北感。

とやどこでは、この二試合の「敗因」を詳細に分析。その結果、辿り着いた結論は、「すべての元凶は「深夜」にあり」。そんな訳で、今回は深夜バスでなく、昼間バスで富山まで向かうことにしました。
通常、東京から富山までの昼間バスと言えば、池袋から出発している「ちてつ」と「西武バス」が共同運行しているこちらのバスが有名ですが、片道6700円。新幹線利用よりも5000円程安くなりますが、時間は3倍かかります。何よりも、新幹線が運行されている都市の多くでは、既存の地元資本系のバス会社に加えウィラーなどの新興系バス会社も廉価の昼間バスを走らせ、良い意味での価格競争が起きています。例えば、東京と名古屋や京都の間には平日なら3000円程度で移動できるバス便が設定されています。

そう考えると、東京〜富山間の昼間バスの6700円という価格も、もう少し競争が起きても良いと思います。(深夜バスにおいては、先のエントリー通り3000円台のバスが既に設定されています。)

そんな中、北陸新幹線の運行地としては富山の先輩格にあたる長野市と東京を結ぶバス便において、とんでもない価格設定のバスを発見しました。その名も、ドットコムライナー、
東京〜長野間を4時間で、なんとこの日は1300円で移動することができました。東京のターミナルが西武バスの池袋と違い、新宿というのも便利です。長野の到着は午後の2時過ぎですが、そこから善光寺に寄って、北陸新幹線で富山に移動、夕食は富山のキトキトの魚というワザも使えます。長野〜富山の新幹線運賃も、えきねっと予約なら、6200円とリーズナブル。片道合計7500円で長野と富山を楽しめる、このルートを実際に体験してみましたが、鉄道旅とは一味違うサービスエリアグルメを楽しめるバス旅行に思わず夢中なってしまいました。

日曜の朝10:00新宿南バスターミナルにやってきました。停車しているのは、大阪に向かう高速バスジャムジャムライナー。

今日のお目当のどっとこむライナーは10:20発。

ここ新宿南バスターミナルには朝から晩まで多くのバスが出発していきます。

待合室にはやはり女性の姿が目立ちます。

そうこうしているうちにお目当のどっとこむライナー登場。このバス、正式には昌栄運輸という地元のタクシー会社が運営。よって、接客が想像以上に素晴らしかったです。

運転手さんがタブレットを片手に乗客を点呼。最近の高速バスに多いように、このバスもチケットレス。

バス内部は思ったより開放感があります。

両サイドにヘッドレストがあるシートも座り心地が良かったです。

シートピッチも広々。

そして、お約束のスマホ充電用コンセント。このように、タクシー会社が運営するどっとこむライナーは本当に快適な車両です。

バスは定刻に、日曜日の新宿を後にします。

これぞ東京という高層ビルを抜けてバスは進みます。

目指すは関越自動車道の練馬インター。

新宿を出てから50分後、バスは関越自動車道の料金所を抜けて行きます。

関越道に乗って10分もしないうちに、最初の休憩地、三芳サービスエリアに到着。フードコーナーが旅の気分を盛り上げてくれます。こういう部分は、鉄道にない高速道路旅のよいところです。

そして、サービスエリアと言えばこれ、緑茶の無料サービス。なぜか、飲みたくなります。

さらには、ATMも完備。

まい泉もあります。

なぜか、マスの寿司まで。とにかく、高速道路の民営化以降、各地のサービスエリアはあの手この手で利用客を楽しませてくれます。完全に、我が富山駅は完敗モード。

15分の休憩後、バスは群馬県内をひたすら走ります。途中、左手では北陸新幹線と並走。

途中、藤岡ジャンクションで上信越自動車道に分岐。

分岐後、すぐに先程の並走していた北陸新幹線をアンダークロスします。

いよいよバスは山奥へと進んで行きます。

富岡製糸場のこんなオブジェも。

左手にギザギザの妙義山が見えてきたら、次の休憩地横川サービスエリアはすぐ。

12:45 横川サービスエリア着。

ここ、横川サービスエリアは本当に高原の中にあります。どっとこむライナーの運転手さん曰く、真夜中になるとタヌキやキツネがやってきて、本当にぶつかりそうになるとのこと。彼らの目的は、ここのサービスエリアのゴミ箱。よって、横川サービスエリアのゴミ箱は、蓋付きの構造になっています。

日曜日のお昼時の平和な時間が流れています。


場所は横川ですが、高崎名物ダルマも鎮座。

高崎駅名物だるま弁当と横川駅名物峠の釜飯が仲良く鎮座しています。

しかし、ここでのとやどこ管理人のイチオシはこちら上州屋さんの、

たません310円。大阪あたりでは、有名なおやつだそうですが、これが本当に美味い!キャッチフレーズは、食べにくいのが大阪流!

エビせんの上に焼き卵と揚げ玉とソースを塗っただけの食べ物ですが、ハマるんですよ、この味。そして、食べにくい!

たませんのソース味を楽しんだ後、バスは高原の中を走って行きます。写真は、高速道路にかかる巨大な吊り橋。

上信越道の上り線はさらに高い場所を走っています。

佐久あたりの長いトンネルを通っていても、ギリギリ3G回線のインターネットが通じるのは地味に便利でした。全てのトンネルでネット回線が繋がるNEXCOは称賛に値します。北陸新幹線のトンネルにも早くネットを!

トンネルを抜けるとそこは佐久平だった。

ここからはずっと下り坂が続きます。横川越えは、本当にアップダウンの繰り返しでした。そこを高速で抜けていくEW7系ってすごい。

こちらは、上田にある有名な高速道路のメガネ橋。

更埴ジャンクションでは右にカーブ。

バスは長野インターで高速道路を降ります。

バスは長野市内を走ります。途中、古戦場なんていう地名も。

善光寺も近づいて来ました。長野駅もすぐです。

新宿を出てから4時間後、長野駅前到着です。このバス停、当初は地元の私鉄系のバス会社が独占的に利用していたものを、この昌栄運輸が訴訟により使用権を獲得した場所とのこと。どっとこむライナーのやる気がうかがえます。富山にも、このような気概がある会社はないものでしょうか。

ご開帳後の長野駅は、良い意味で落ち着いていました。

後は、こいつに乗って富山に戻るだけです。

今回、バス旅、本当に1300円でいいのかと思えるくらいに、充実した内容でした。鉄タビとは一味違う、高タビ、二回目の富山に来る方の新しい楽しみ方としてオススメです。