前回のエントリーであったJRのポスターの周遊図、これによると飛騨高山からは遠まわしに松本経由で新宿まで来るようにアピールしているように見えますが、肝心の飛騨高山から松本までのルートの記載がありません。

もちろん、この区間に鉄道が走っているわけでもなく、実際は地元のバス会社が運行するバスに乗り込んで移動となります。高山バーガーでお腹を満たした後は、バスで松本まで移動しましたが、そこにあったのはフォッサマグナが横たわるアップダウンが激しい秘境の旅でした。



高山駅ヨコにあるバスセンターにやって来ました。JR高山線は、富山と岐阜とを結んで中部地方を縦断する配置となっているため、大阪や東京に向かうには使いずらく、高山市は飛騨地方の長距離バスのハブとしても栄えています。


何と言って一番人気は、高山と金沢を結ぶこの路線、通称「サムライルート」。高山、白川郷、金沢というザ「日本」な風景を楽しめるために、外国人観光客に人気があるのです。ちなみに、このバスセンターに「富山」の文字は全く見当たりません。なぜか、北陸新幹線開通後の3.14に高山ー富山の直通バスの運行をとりやめ、途中神岡(飛騨市)での乗り継ぎ便で運行を継続しているのですが、いずれにせよ富山のアピール下手がここでも炸裂です。特急ひだにあれだけの外国人観光客が乗っているというのに。


こちらできっぷをげっと。窓口には外国からの観光客の方も多く並んでいらっしゃいましたが、窓口の方が手際よく英語で対応。さすが、観光都市として一日の長がある高山です。


バスがやってきました。この日は、平日ということもあり、高山バスセンター発車時点で、乗客はとやどこ管理人1人。


高山市の郊外を抜けて、松本の途中、平湯(温泉)で休憩があります。


棚田の風景に、バスが傾斜を上っていくことに実感がわいてきます。


徐々に山奥に入っていきます。


渓流な風景が広がってきます。


途中、中部山岳国立公園に入っていきます。


トンネルを超えるととそこには絶景が広がっていました。休憩ポイントの平湯(温泉)まではあと少し。途中、道路横にあった温度計は23度を示していました。高山市の30度から一気に7度もダウンです。


高山から1時間弱で、平湯温泉バスターミナルに到着。ここからは、多くの乗車がありました。富山から、直接この平湯温泉まで抜けられてきた方もいたのでは。


ここ平湯温泉バスターミナルでのおすすめは、こちらで売っている「鶏ちゃんからあげ」。鶏ちゃんとは、飛騨地方名物の鶏肉を味噌で漬け込んだもの。もともとはそれを焼いた「鶏ちゃん焼き」が全国的にも有名になりましたが、これはそれをから揚げにしたもの。


210円でこの分量ですが、見た目以上にボリュームがあり、さらに味噌味がいいアクセントになっています。ちなみに、お隣のビールは、標高が高い場所ということもあり、通常より多少お高めでした。


バスは、フォッサマグナのど真ん中を貫く、安房トンネルを抜けて松本へ向かいます。


火山帯直下を通るため、4370mを掘りぬくのに18年間、この18年間という歳月は長野オリンピックのために工期短縮を図ったために実現したもので、本来なら25年間ほどかかったということ。その間、水蒸気爆発による犠牲者4名を出す難工事に。日本の土木技術を駆使して完成させたこのトンネルを見るにつけ、北回り新幹線なんてあり得ないということを実感。


直線が続くトンネル内の出口直前で、急カーブが。水蒸気爆発により、急きょルート変更になった部分。


トンネルを抜けると、そこは長野県だった。


左側には、旧安房峠への入り口が。安房峠を抜けるのに2時間、今は、トンネルで5分。


トンネルを出た突き当りを、右に行くと松本、左に行くと上高地。上高地側にいる警備員は、マイカー規制されている上高地線に誤って一般車両が進入しないように警備するため配置。


上高地の入り口、釜トンネル。


ここから、松本までは、完全な下り道が続きます。一般車で来た場合、ニュートラルに入れっぱなしで、車は進んで行きます。


旧道の橋を発見。かつては、こんな道を行き来していたのか。


こちらは、土砂崩れで、使えなくなった道。かわりに、橋を架け替えました。


国道158号名物、ダムの上の車道。


くねくねとダムの上を進んで行きます。


ダムの周囲はさながら要塞の風貌。


ダムを抜けると、トンネルに。トンネルは思った以上に狭く、バスとトラックのすれ違いの時は、スピードダウン。


トンネルを抜けると、そこは絶景だった。


絶景が続きます。


車窓に、松本電鉄の新島々がやってきたら、松本駅はあと少し。


国道沿いの風景も、地方都市の郊外のそれになってきます。セブンイレブンの看板を見てふと感じる安心感(俵万智風に)。


高山バスターミナルを出て、約2時間、松本に到着しました。夕方近いのに、この日の松本は31度の気温。清涼な平湯温泉から、また真夏に戻りました。

富山駅を出てから、6時間弱、まさに飛騨山脈をぐるっと一周してきたことになります。この旅を通じて感じたことは、同じ飛騨山脈でも富山から見る立山連峰、平湯から見る焼岳、松本から見る槍ヶ岳で、表情は全く異なるということでした。山好きな方から言わせると「何を今さら」と感じられるかもしれませんが、八尾~高山~平湯~松本と移動していくうちに、今まで一つの方向(富山側)からしか見ていなかった飛騨山脈が多彩に変化して様は本当に感動しました。

この風景は、今まで、本当の山好きか、時間に余裕がある人しか体験できないものでしたが、安房トンネルと北陸新幹線で多くの方にアクセスが容易になりました。(このエントリーのルートも、東京駅を8時前の北陸新幹線に乗れば、日帰りで経験できます。)

長野駅から始まって、富山、飛騨高山ついでに高山バーガー経由、松本行き、飛騨山脈満喫ルート、この夏は、これですね!

(あとがき) 

この後、とやどこ管理人は、急いで大糸線経由で富山まで戻りましたが、松本駅では、お約束の駅そばをいただきました。ああ、美味い!