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ついに開業しました、黒部峡谷鉄道!部分開通ながらも、28日の開業日初日には特に愛知や大阪の西日本の方を中心に県外の観光客の方で盛り上がった模様です。(写真は地元テレビ局の夕方のニュースより。)

そこで今回は、北陸新幹線で最寄駅となる開業後の黒部宇奈月温泉駅に行ってみて徹底的に調べてみました。

まず、絶対に抑えておきたい場所がここ、黒部の名水飲み放題スポット。コップが完備されていて飲み放題です。

駅ヨコの建物には売店があります。

こちらのシロエビの煎餅、パッケージはあれなんですが、味はしっかりとして美味しいです。

駅弁もあります。駅ナカの売店にも駅弁はありますが、ここの駅弁は「源」以外の駅弁となっています。「源」は国鉄時代からJR駅構内での駅弁の販売を独占しているため、富山県民は特にマス寿司については「アンチ源」派の方が多いです。地元の方に、「どこのマス寿司が好きですか?」と聞くと、十人十色、様々なマス寿司のお店の名前が出てきますが、「源」と答える方はまずいません。

こちらは、駅に入ってすぐ左側にある売店。

セブン銀行のATMがこの場所にあるのは本当に便利です。JR西日本とセブンイレブンの提携の賜物ですが、どうせなら県都の富山駅や商都の新高岡駅でも同様の場所に置くことができなかったのでしょうか。

富山駅はとやマルシェの奥、新高岡駅に至っては観光交流センターの向こうの通路のさらに奥という分かりづらい場所に設置。さらに、新高岡駅に設置されているATMは地元行ばかりのもので、ゆうちょ銀行やセブン銀行など全国的な金融機関のものはありません。(写真は新高岡駅のもの)

JR東日本のVIEW ALTTEが盛況のように、今や改札横のATMというのはデファクトになりつつあります。

たかがATMですが、駐車場問題にしろ、新幹線開業前の400年の歴史が新幹線開業後の50年の歴史によって塗り替えられつつあるような瞬間を示唆しているような気がしないでもありません。

お弁当は、駅弁タイプとコンビニタイプのものが置いてありました。この中でも、源の2段重ね「富山味づくし」が気になりました。

「富山味づくし」の見本写真ですが、お酒のつまみとしても十分に楽しめそうな中身です。

駅のセンターには二次交通の時間が一目でわかるモニターが。観光客にも嬉しい配慮です。これも、富山、新高岡の両駅にはない設備です。

傘のレンタルも分かりやすい場所に。これも、富山駅や新高岡でも実施している「らしい」です。両駅のどこにあるのかは、未だにわかりません。

駅の入り口には、この駅のメインユーザーである会社の広告も。

改札の様子です。改札機向こうに中央階段が見える、北陸新幹線の共通仕様です。エスカレーターは手前の両サイドにあります。よって、エスカレーターに気付かずついつい階段を上る方も多いです。

改札内から眺めた、駅構内の様子です。有人改札とみどりの窓口が兼用なので、どうしても、発車前には窓口に列が出来てしまいます。

階段から改札を見下ろします。天井と側面に壁として使われているのは、不燃処理をした富山県産の立山杉。最新のE7系と立山杉の組み合わせなんてcoolすぎ(杉)ます。80年代に開業したコンクリートの塊のような新幹線駅とは、そのセンスで一線を画しているのがわかります。

突然、駅構内に列車接近をあらわす鉄道唱歌が鳴り始めたので、急いで東京方面の1番線へ。この時間は、案内板にも時刻表にも列車の表記はないのでおそらく、臨時のかがやきの通過です。

初めて見る、高速で通過するE7系の姿でした。本当に速かったです。

あっという間に通り過ぎて行きました。

1番線ホームから眺めた外の風景です。横を走る北陸自動車道しか見えません。しかし、世の中には色々な趣味を持つ方がいるみたいで、とやどこ管理人が2時間ずっとホームにいる間、この北陸自動車道の風景を眺めながら写真を撮り続けている方がいらっしゃいました。

夕方になると、夕日に染まる富山湾が少し顔を出し、ちょっとだけいい風景になります。

しかし、風景対決では、こちらの方が上。

なんてったって、立山連峰を一望できます。

この季節は、田植え前の水を張った水田と立山連峰のコラボも美しい。

この日も2番線のホームの待合室には立山連峰の風景を楽しむ人が多数。

そうこうしているうちに、E7系がやってきました。東京を日曜の午後に出発したはくたか563号です。

この日は黒部峡谷鉄道の開業日前でしたが、結構な数の方が降車なさってました。
そして、このはくたか自体も結構な乗車率でした。

今度は、また反対側のホームの鉄道唱歌が鳴り始めました。地元の新幹線見物のおじいさまもエレベーターまで急ぎます。

みんなが大好きな北陸新幹線! これは、日曜の夕方に東京に向かうはくたかです。乗客よりギャラリーが多いと最初は思っていましたが、

ホーム上のほとんどの方がE7系の中に入って行かれました。黒部峡谷鉄道なしにこれだけの乗車は快挙です。黒部宇奈月温泉駅はもう完全に独り立ちしています。E7系とて、トロッコ列車に牽引されているのではなく、自らがトロッコ列車を牽引するのだと言わんばかりの存在感です。

もちろん、この老兵は駅の外から260kmのモンスターを優しく見守っています。

黒部宇奈月温泉駅自体の新幹線の発着は上下それぞれにつき1時間に一本なので、普段のホームはこのように閑散としています。

列車が来るまではホーム内のwifiで、行きたかったニコニコ超会議をずっと見てました。幕張メッセのリアルタイムの状況を、遥か離れた黒部の新幹線ホームで見て、その横を時速260kmの電車が駆け抜ける。子供の頃描いていた未来図が、今、ごくごく普通の日常になっていることに驚きます。

黒部宇奈月温泉駅の見どころは、休日の16:23にやってきます。かがやきの通過が30秒の間隔で上下の二本連続で楽しめるのです。


まずは、東京へのかがやきが1番線を通過。

シャッターが追いつきません。

うたかたの夢のようです。

すぐに今度は、東京からのかがやきがやってきます。

入場券の有効時間は2時間なのですが、その2時間があっという間に過ぎて行きました。黒部宇奈月温泉駅はこれからの新川地区の50年を牽引していく駅だとも確信しました。

新幹線だけでなく、車で富山に来られた方も是非、黒部宇奈月温泉駅を楽しんでみてください。
満車にならない大型駐車場が駅ヨコに完備されています。

(後日談)
       
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全線開通が遅れ観光客の減少が懸念された黒部峡谷鉄道ですが杞憂に終わったようです。天気予報がいい意味で外れ、GW中の県内の天気は4日の午後を除いて晴れ続き、いわゆるノープランが観光客のみなさんが大挙して黒部峡谷鉄道に訪れたようです。